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その瞬間…
ボフッ
入り口が爆発して建物の破片が飛んできたり煙で辺りが見えなくなった。
「ゲホッな…何!?」
「ううっ!?」
そして爆破の次は外から殺せんせーに向かって対先生弾が飛んでいるのが微かに見えた。
「これが今回第二の矢。イトナを泳がせたのも予定の内さ」
『(あれって…っシロさん…!?)』
そして放たれたネットで身動きが取れなくなったイトナ君は、シロさんが乗ったトラックに引き摺られていってしまった。
「大丈夫ですか皆さん!?」
「…多分、全員なんとか」
「では先生はイトナ君を助けてきます!」
「……俺等を気にして回避反応が遅れたな」
「佳奈ちゃん、頬が…」
『えっ、血…?』
有希子ちゃんに頰を指摘されて触れてみたら血がついていた。さっきの爆発でガラスか何かの破片で掠っていたのかもしれない。
プールで死にかけた事もあり、私含めた皆がシロさんに敵意を向けていた。
騙された事もある寺坂君は尚更…
「…あンの白野郎〜…とことん駒にしてくれやがって」
殺せんせーの後を追いかけた私達は現場に追いつく。光線を浴びながらもイトナ君を守る殺せんせーを見て私達も参戦した。
「なっ…」
「はい、簀巻き簀巻き〜」
「…!!」
「一丁上がりと」
「これ対
「ぬわっ」
「ふぎゃっ」
「くっ…
「ダメだよ。烏間先生に追われるばっかでこっちだって悔しいんだから。このケイドロはあんた達が泥棒側ね」
殺せんせーに対先生弾を撃ち続ける木の上にいたシロさんの仲間は、下に落として布とガムテープで巻き寿司状態にさせてもらった。次々と行動不動になっていく仲間達や不利になっていく状況に、シロさんは呆然たしているようだった。
「……!!」
残りはトラックに乗ったシロさんと残りの仲間数人だけ。
「…おまえら、なんで…」
「カン違いしないでよね。シロの奴にムカついただけなんだから、殺せんせーが行かなけりゃ私達だって放っといてたし」
「速水が「カン違いしないでよね」って言ったぞ」
「生ツンデレは良いものだね」
「……」
「こっち見てていいの〜シロ?撃ち続けて殺せんせーを釘付けにしてたのに」
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作者名:野乃梅 | 作成日時:2023年7月30日 0時