三日月とフラワー(2)【暗殺教室】 (ページ35)

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17-1　地獄の訓練ページ35

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「視線を切らすな！！次に標的(ターゲット)がどう動くか予測しろ！！全員が予測すればそれだけ奴の逃げ道を塞ぐ事になる！！」

今日の体育も、いつも通りの烏間先生の授業。2人組になって烏間先生にナイフを当てる訓練をしていた。

烏間先生の授業を受けて4ヶ月。運動が苦手な私はともかく、皆最初の頃に比べれば格段に動きが良くなっていた。

磯貝君と前原君はコンビネーション抜群で、最近は烏間先生にナイフを当てるところを見るようになった。
赤羽君はどこかで烏間先生に一撃を加えるのに赤っ恥をかかそうと考えているようで、悪戯心漫才。
体操部出身で意表を突いた動きができるひなたちゃんと運動量がすごいメグちゃん。
この人達の烏間先生への攻撃はいつ見ても凄いなって感じてる。

寺坂君、吉田君、村松君は相変わらず訓練に対してやる気はないみたいだけど、体格はいいから本気を出せば良い勝負ができるんじゃないかななんて思ってみたりもする。

「…いった…」

「…！！すまん、ちょっと強く防ぎすぎた。立てるか？」

「あ、へ、へーきです」

「バッカでー。ちゃんと見てないからだ」

「う…」

烏間先生の防御で投げ飛ばされてしまった渚君。
側から見てた私でも結構加減なしな投げ方だったけど、渚君自身に怪我はないみたい。

▽ ▽ ▽

「それまで！今日の体育は終了！！」

無事体育の授業は終わり、皆校舎に戻っていく時、陽菜乃ちゃんが烏間先生に声をかけていた。

「せんせー！放課後街で皆でお茶してこーよ！！」

「…ああ、誘いは嬉しいが、この後は防衛省からの連絡待ちでな」

私生活でも隙がない烏間先生。
桃花ちゃんは、自分たちとの間に一定の距離を保っているようなって言っていた。

「厳しいけど優しくて私達のこと大切にしてくれるけど、でもやっぱりそれって…ただ任務だからに過ぎないのかな」

「そんな事ありません。確かにあの人は…先生の暗殺のために送りこまれた工作員ですが、彼にもちゃんと素晴らしい教師の血が流れていますよ」

再び前を向いて歩き出そうとしたけど、知らない男の人がたくさんの荷物を抱えて降りてきたのが見えて足を止めた。

「やっ！俺の名前は鷹岡明！！
今日から烏間を補佐してここで働く！よろしくな、E組の皆！」

抱えていた荷物を地面に置いた鷹岡さん。箱や袋の中からはいろんなスイーツが見える。