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「ちょっと先生、兄弟ってどういう事！？」
「いっ…いやいやいや！！」
「そもそも人とタコで全然違うじゃん！！」
「まったく心当たりありません！先生、生まれも育ちもひとりっ子ですから！！
両親に「兄弟が欲しい」ってねだったら…家庭内が気まずくなりました！！」
突然の兄弟疑惑の発生により、殺せんせーは生徒達に問い詰められるのだった。
▽ ▽ ▽
お昼休憩に入り、皆いつも通り仲良しの子達ととお弁当を食べているけれど、皆イトナ君の方に目線が行っていた。
それはそのはず。凄い勢いで甘いお菓子を食べているし、殺せんせーと同じように表情が読みづらい。兄弟疑惑が出てから皆殺せんせーとイトナ君を比較するように見入っていた。殺せんせーはその事でムズムズしているようだ。
「気分直しに今日買ったグラビアでと見ますか。これぞ大人のたしなみ」
書店の紙袋から雑誌を取り出した殺せんせーだが、イトナ君も同じタイミングで同じグラビア雑誌を取り出していた。
巨乳好きまで同じなのか。
「…これは、俄然信憑性が増してきたぞ」
「そ、そうかな岡島君」
「そうさ！！巨乳好きは皆兄弟だ！！」
そう言って鞄から同じ雑誌を取り出したす岡島君。3人兄弟になった。
「もし本当に兄弟だとして…でも何で殺せんせーはわかってないの？」
「うーん、きっとこうよ」
〜〜〜
「陛下！！敵側がすぐ側まで迫っております！！」
「ぬうう、やむを得ん！！息子達よ！！おまえ達だけでも生き延びよ」
〜〜〜
「先に行け弟よ！！この橋を渡れば逃げ切れる！！」
〜〜〜
「にゅやッ」
「兄さん！！
兄さーん！！」
「構うな、行け！！」
「弟よ、生きろーーっ！！」
〜〜〜
なんて凄まじい妄想劇…さすが不破さんだ。
現実的にはあり得ない設定だろうけど、私はこういうの結構好きである。
「…で、成長した2人は兄弟だと気付かず宿命の戦いを始めるのよ」
「…うん………で、どうして弟だけ人間なの？」
「それはまぁ…突然変異？」
「肝心なとこが説明できてないよ！！」
「キャラの設定の掘り下げが甘いよ不破さん！！もっとプロットをよく練って…」
▽ ▽ ▽
時は過ぎて放課後。
「机のリング…！？」
「ああ、まるで試合だ。こんな暗殺仕掛ける奴は初めてだ」
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作者名：野乃梅 | 作成日時：2023年4月2日 22時
