知らぬ間に溺れていた【オリジナル】 (ページ4)

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No.4 ページ4

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「それでは、転校生を紹介する」

ずっと待っていたこの時。

僕は、ワクワクしながら教室のドアを見ていた。

少し時間があき、女子が入ってきた。

彼女は教卓の前まで行くと、こちらを向いた。

「初めまして、華巻紗里です。これから、よろしくお願いしますね」

そう言って、爽やかに笑った。

アイツとは対極な笑い方だ。

彼女への第一印象は、可愛くて、爽やかに笑う女子。

僕は、仲良くなりたい。

その一心だった。

＊

「華巻の席は、磯山の隣だ。いいな、磯山」

『あ、えと、はい』

まさか自分の隣の席とは、運が良いものだ。

華巻さんが此方へと歩いてきた。

「それからよろしくね、磯山くん」

『＿＿っ、うん、よろしくね華巻さん』

どうやら僕は、

恋に落ちたようだ。