おかあさんではありません！2【浦.島.坂.田.船】

お前の事情 ページ15

urata side

Aから聞かされた話は、初めて聞くものばかりだった。
3年も一緒にいたのに何も聞かなかったこと、何も話してくれなかったこと、全てに憤りを感じた。

「なんで黙ってたん？」

優しく、センラが聞くとAは俯いた。

「これは私のことで、もう過去の話です。皆さんには関係ありませんから」

その言葉にカッとなるのが自分でも分かった。

「関係なくないだろ！！」

思ったよりも大きな声が出てしまい、Aがビクッと肩を震わせた。

「お前は俺達のことをなんだと思ってんだよ！仲間じゃないのかよ！どれだけ、.....どれだけ心配したと.....」
「うらさん...」

「少し落ち着こ」と坂田が俺の肩を抱く。

「.....ごめんなさい。でも、皆さんに何かあったら私...」
「それは俺らも同じやで、Aちゃん」

センラの声が少し鋭くなりAはまた体を固くした。
そんな彼女に気付いたのか、センラは優しく笑い諭すように話しだした。

「うらたんの言った通り俺らはAちゃんのこと仲間やと思ってる。理由があって話さなかったことも分かる。せやけどそれは寂しいやんか。今まで辛い時も楽しい時も一緒におったやん。楽しい時だけじゃなくてAちゃんが辛い時、しんどい時もちゃんと共有したいねん」



(だから、もっと俺らを頼って)

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