おかあさんではありません！【浦.島.坂.田.船】

疲れた体に ページ33

集中できない。
いくらパソコンとにらめっこしても勝手に書類が出来上がるわけでもない。

「疲れた...」

ボタン付けという細かい作業をしたせいか目がしょぼしょぼしている。
目頭を軽くマッサージしてみるもあまり効果がない。

コンコン

「はい」
「仕事中にごめんなぁ」

ドアからひょっこり顔を出したのはセンラさんだった。

「...何かありましたか？」
「なんやねん、その顔。傷付くわ」

先程の志麻さんのこともありいつも以上に警戒していると、小さいクッキーの詰め合わせが手渡された。

「スタッフさんからの差し入れ。Aちゃんにもあげるわ」
「わざわざ持ってきてくれたんですか？」
「いつも貰い損ねてるやろ？」

「あとこれ」と温かいコーヒーも一緒だった。
疲れている体にこれ幸いと有難く頂くことにした。

「.....美味しい...」
「やろ？なんか有名なとこのなんやって」

「坂田が独り占めしようとして今揉めてんねん」とセンラさんは苦笑した。


(クッキーで揉めるなんて、平和な人達...)

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