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You Side
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何事もなく過ぎていった平日
今日は金曜日
放課後にバスケ部見に行くのが毎日のルーティーンだから
もはやこれが私の部活動になっている
でも今日は一番面倒くさくて、長引くPC教室に掃除が当たっている
しかも離れの棟だし
部活の頭から見たいのに遅れちゃうじゃん
部活もやっていない私がまさか見学の為で
掃除を代わってもらえるはずもなく仕方なくPC室に向かう
重い扉を開けるとそこにいたのは
「閑也先輩...!?
と、しめちゃん先輩!」
『やほ〜』
俺のついで感すごいねとしめちゃん先輩は言うけれど
それどころではなかった
他に一緒にいた友達は
”七五三掛先輩こんな近くで初めて見た!”
”龍也先輩かっこいい...”
としめちゃん先輩に夢中だ
私はというと急な閑也先輩の登場に動揺を隠せない
けれどこんな時の為の魔法の言葉を用意している
”部活頑張ってください”
当たり障りない言葉だけれど
とっさの時に出せる本心なんてこれくらいしか思いつかない
一言、たった一言なのにこんなに緊張するなんて
心の中で何度も唱え、出力しようと息を吸った
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作者名:なんちょむ | 作成日時:2019年9月24日 17時