火照る頬 RW ページ8
カチャ
「Aー…僕だよ、入るね」
『ぁ…、リョウク…』
「あ、ダメだよ寝てて。ごめんね遅くなって」
お昼、仕事の合間にAから連絡が来てて、風邪引いて会社を早退したらしい。
行って看病したいけど今日は遅くまで仕事だからすぐには行けない。
そのことを伝え、とりあえず寝てるように言った。
仕事を終えて必要なものを買ってから家に向かった。
僕を見て起き上がろうとしたけど余計熱が上がったら大変だ。
体温計を渡して測ってもらうと38.2℃。中々高い。
すぐにタオルをぬらして汗ばんだ頬を拭く。
「何か食べた？」
『んーん、まだ…』
「じゃあ今から作るから。その前にはちみつレモン作るね、待ってて」
うどんを作る間、はちみつレモンを作って渡すと、ゆっくりながらもちゃんと飲んでくれた。
味はわかるようで、力ない笑顔で『美味しい』と言ってくれた。
ここのところ、お互い仕事が忙しくてすれ違ってばかりだった。
久しぶりに会えたのに風邪だなんて辛いよ…
「はい、できたよ。食べれる分だけでいいからね」
『ありがとう。あ…小さく切ってくれたの？』
「吸うのもしんどいかと思って…一口づつ食べれるようにね」
『やっぱり優しいね、リョウク。ありがとう^^ でもごめんね、仕事中に連絡して』
「なんで謝るの。連絡なかったら怒ってたよ」
そんな遠慮はいらないの。といいながら、僕も一緒にご飯を食べる。
Aもゆっくり食べ進めていき、全部食べてくれた。
病院からもらった薬を飲んで、あとは汗を拭かなきゃ。
「たくさん汗かいたでしょ。拭いてあげる」
『え？いいよ、大丈夫』
「何恥ずかしがってんの、何もしないよ。そのままにしてたら冷えて余計悪化しちゃうよ。ほら脱いで」
お風呂に入れないから仕方がない。
お湯とタオルを用意してる間に服を脱いでるようにって言ったのに、
準備を終えてAのベッドに向かうとまだ服を着たまま。
「もー、恥ずかしがってる場合じゃないって言ったじゃん」
『でもやっぱり恥ずかしいんだもん…最近太っちゃってお腹のお肉がヤバくて…』
「あ、だから最近抱かせてくれないの？」
『ちょっと‼///』
いけないいけない、熱下げようとしてるのに上げちゃったらダメだ。
こんなこと言ったら余計変な警戒心持たれちゃう。
「ウソウソ、ごめん。とりあえず服脱ご？早く熱下げないと長引いたら余計しんどいよ」
『んー…//』
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作者名：のぞみ | 作成日時：2016年1月13日 17時
