Prologue ページ1
プルルルル プルルルル
ピッ
「はい」
「やあ、無人君。元気ー?」
「用件は」
「つれないねぇ」
椅子の背に身体を預け、顔を隠す謎の男。電話の向こうから聞こえる声に男は思わず苦笑いを溢した。
「何もないなら切りますよ」
「待って待って。ちゃんとあるから」
小さくため息をつき、次の言葉を黙って待つ相手の様子に男はさらに笑みを深める。
「“彼女”をね、呼び戻したんだ。そのうち帰ってくると思うから、よろしくね」
「………わかりました」
「あれ?無人君、ちょっと嬉しそ_____」
「では」
短い挨拶と共に通話が切れ、無機質な機械音だけが耳に残る。男はやれやれと首を振り、目の前にある大きな像を見上げた。
「さて………今回の合格者はいったい何人になるかな?」
窓から差し込む淡い光が怪しげな笑みを浮かべる男の口元を照らしていた。
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バナナプリン - 桃源暗鬼の小説本当にありがとうございます!!更新してくださっている方結構少ないので助かります (11月29日 21時) (レス) @page36 id: 2d27e83292 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白の騎士 | 作成日時:2023年7月17日 13時