【ワンピース】海賊狩りの相棒2【男主】

エピソード71 "平和" ページ30

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争いのない平和な日


船上では

ルフィ、チョッパー、ウソップ
が魚を釣ろうと釣り糸を垂らし、

サンジはナミと新しく仲間に入ったロビンに対し鼻の下を伸ばしながらデザートを差し出している。

船の端ではゾロが汗だくで刀を振っている。



一方パルは
汗だくのゾロを見て何かを企んでいた。

狙っているのは、ゾロの足元に残された2本の刀のうちのどちらか。
寝転がっていたパルはそっと起き上がりみかんの木の影から刀を狙う体制に入る。

その姿はまるで、【獲物を見つけた狼】そのものだ。



ゾロの額から1滴、汗が落ちたと同時にパルはみかんの木の影から刀に向かって飛び出した。



ゾロ「っ…おいなんだ、パル。」


さっきまで視界にいなかったはずの狼が自分の刀を咥えて目の前に立っているのに驚くゾロ

パルの毛は逆立ちまるで能力に乗っ取られているようだ

ヴゥゥと小さく唸るパルにゾロは何かを察した


ゾロ「分かった、手加減はしねェからな。」

ともう一本の刀を手に持つ


「手加減なんかいらない。本気で来てよゾロ。
久しぶりにやろう」


そう囁くパルの姿は獣人姿だった。



サンジ「…あいつ、あんな姿にもなれんのか」

ルフィ「なんだなんだ！？」


野次馬である仲間の視線を浴びながら2人は刀を構える。







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結果は




ゾロ「だァーーー！お前たまに本気になるのやめろ！」

ルフィ「パルー！お前強いんだなー！！」



パルの勝ちだ


ゾロの持つ2本の刀飛ばされ床に刺さった時点でサンジが飯にすると止めに入ったのだ




チョッパー「パルって強いんだなァ、すごいなァ、かっこいいなァ！！」


オオカミの姿に戻ったパルをチョッパーとウソップが撫で回す。


ナミ「昔から一緒にいたんでしょ？」

刀の手入れをするゾロにナミが話しかける

ゾロ「あァ」

ナミ「昔からパルは強かったの？」

ゾロ「そうだ、俺でも勝てない相手だ。」

ナミ「強いのね。」

ゾロ「あいつは強い…でも、
あいつが刀を持って戦うことはもうねェだろうな」


チョッパー、ルフィ、ウソップに撫で回され鬱陶しそうにするパルを見ながらどこか悲しそうに呟くゾロ。


ゾロ「パル！お前腕訛ってるぞ！」

「うるせェ！つかお前らいい加減にしろ！｣

「「「いやァーーーー！！！」」」


今日も船は賑やかだ。平和だ。


だが、ゾロの心は少しモヤっと曇った。





ゾロ(あいつ、なにを考えてんだ。)




サンジ「お前ら飯だぞー！！」



今日が平和に終わる。

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