ただのケアマネージャーなんで。 3【桃】 (ページ48)

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続＊side望ページ48

『美紅さんにきついこと言ったの？
　ダメだよ、好意寄せてくれてる女の人に。』

望「俺かってひどいこと言われたもん。
　なぁ？」

「「言われてたー」」

『それでも。』

望「もーなんで庇うん？
　薄々どんなやりとりやったか分かるやろ？」

『…だって、美紅さんすごいなって思うの。
　彼女いるって知ってて、あんな冷たくされても好きって言えるんだよ。』

おにぎりを机に置きながら目を伏せるA。

望「とれると思ってたからやろ。
　自信過剰なんかなめられてたんか知らんけど」

『たとえそうでも、勇気のいることでしょ？気持ちを伝えるのって。
　私は望が自分のこと好きって知ってても、なかなか言えなかったのに…』

それは好きの重みと相手に対する心遣いの違いやと思うけど。

Aの綺麗な感情を汚したくないから、それ以上は言わんかった。

Aをこちらに向かせて、正面から抱きしめる。

望「なんか酷いこと言われんかった？
　なんもされてへん？」

『大丈夫。』

望「ほんまのこと言って。」

『じゃあ望も美紅さんに何言ったか言える？』

お前なんて、ころすなんて言ったの知られたら、

…言えへんな。

望「……内緒」

『じゃあお互い、もういいじゃない。
　結果的に望が守ってくれて、まるく収まったんだから。』

どこまでも優しい。
聖母やAは。

望「もう。好き。大好き。」

『ふふ、私も。』

頭を撫でてキスをした。

ガン見するメンバーと、照史の具がはみ出しまくってるぐちゃぐちゃのおにぎりを置いてきぼりに

俺達の間には甘い空気が流れていた。