恋敵 ページ45
照史のご飯を両手に局の廊下を歩く。
昨日家に帰ったら当然のように望がいて
いつも以上に甘えられた。
なんか嫌なことあったのかなと思って
何もツッコまなかったけど
美紅さん絡みだろうなぁ…
そろそろ私にも何か仕掛けてくる気がする。
美「Aちゃーん♡」
ほらね。
『美紅さん、おはようございます。』
美「おはようございまぁす♡
そうそう、これ見てください♡」
そう言って見せられたのは
美紅さんが望の首に抱き着き、望が美紅さんの髪を耳にかけて
キスしてるっぽい写真。
『うわぁ、綺麗ですね』
美「…それだけ?」
『え?いや、だけっていうか
とても素敵だとも思いますけど…』
美「のんちゃんとキスしたのよ?」
『お仕事ですし仕方ないです。』
美「…前から思ってたけど、
あんたやっぱムカつくわ。」
美紅さんこんなに声低かったんだ。
なんてありきたりなことを感じつつ、首を傾げる。
『私の感想が気に障ったならごめんなさい。』
美「彼氏でしょ?本当に好きなの?
これ見てなんとも思わないくらいの気持ちだったら、
のんちゃん私にちょうだい。
私の方が綺麗だし、モデルだしお似合いでしょ?
あんたじゃ釣り合ってないって分からないの?」
『美紅さんは綺麗だしモデルですけど、
私は私で望の事が好きで、諸々覚悟したうえで付き合ってるので。
美紅さんには渡したくありません。
それに誰を選ぶかは望が決めることでしょ?』
美「本当うざい。ブスのくせに。
のんちゃんがかわいそう。」
『なんとでもどうぞ。』
美紅さんはバンッと私の肩にぶつかって走っていった。
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作者名:nonsuke | 作成日時:2018年9月1日 13時