B組 - 156 ページ6
「爆豪って小さい頃からあんな感じだったんだね」
「うん……かっちゃんが言うデクっていうのは、デクの棒からとってて……麗日さんが頑張れ！って感じだって言ってくれたから、今は嫌いではないんだけど……」
「……うん、私もデクっていうの、いいと思うよ！」
グッと拳を作って笑うAさん。
「お茶子ちゃんが言うように頑張れ！って感じするし、できる！！って感じする」
「できる、？」
「うん！デク……デクる……できる！！なんちゃっ、て……」
へへへ、と笑った後に両手で顔を覆って「ごめん、変なこと言った〜……忘れて……！」と僕に背を向けて、定期を翳して駅のホームへと入っていく。
僕は暫く放心していた。
「おーい……？」と柵越しにAさんに呼ばれ、ハッと我に返り一気に顔が熱くなる。
「できるって感じのデクです!!! 」
「おぉっ……、気に入ってくれたのならよかった」
柔らかく目を細めて、「とりあえず行こうよ」と苦笑する。僕は慌ててAさんに続く。
デクる、っていうのはギャグ？Aさんなりのギャグ？オヤジギャグ？？
可愛すぎかよ！！( 混乱 )
「でも、私は出久くんって呼ぶよ？」
「ヘッ？」
「私、ちゃんと名前で呼びたい主義なの！」
ーー僕の理想の女性像には、清楚で、可憐で、お淑やかで、
そしてもう一つあった。
何よりも笑顔が可愛らしいこと。
まさに僕が描いた人が目の前にいるから、本当に興奮が止まらない。小さい頃に落書きノートに描いた架空のヒーローが世間に、僕の前に現れた時くらいの興奮だ。
ものすごくドキドキして、ワクワクする。
その時、電車がきて、そのまま乗り込んだ。
「でもさー、私、爆豪の気持ちも分かんなくないけどねー」
少し沈黙があって、Aさんがそう言い出す。有頂天から帰ってきた僕が首を傾げると、Aさんは電車の席に座って 隣に座るように目で合図して、頷く。
「だって、ずっと下だと思ってイジメてた相手が強くなって、自分の隣に立とうとしてるんだもん」
「ただやっと追いつけそうってだけなのに、それでもやっぱり焦っちゃうし」
「私もテストの点で周りに追いつかれそうになった時焦ったし。まだ自分より少し下なのに、必死になった」
「どっちが上とか下とか知らないけど、焦って周りが見えなくなってるんじゃないかな、爆豪」
Aさんは 分かんないけどね、と付け足したが、その通りかもしれないと思わされた。
side OUT
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勝天Runa - とても面白いです！更新頑張ってくださいね！！応援してます！！勝己サイコーー！！ (2021年4月10日 9時) (
レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 185話で夢主が響香ちゃんと話してるところのたくさんがた区さんになっていましたよ！ (2017年11月9日 16時) (レス) id: 36c513e4d9 (このIDを非表示/違反報告)
誰かの裏垢(プロフ) - さっこさん» 物間くんきっと礼儀はあるはずですから！！！わぁ！！嬉しいです！ありがとうございます〜！ (2017年9月8日 18時) (レス) id: b66bb8ed30 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - ご馳走さまに心打たれましたシリーズ最初から影ながらずっと応援させてもらってます(>_<) (2017年9月8日 18時) (レス) id: 7b42043074 (このIDを非表示/違反報告)
誰かの裏垢(プロフ) - 初音さん» ありがとうございます！^^ (2017年9月7日 21時) (レス) id: b66bb8ed30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：誰かの裏垢 x他1人 | 作成日時：2017年8月29日 17時
