B組 - 164 ページ14
「ごめん、障子くん……」
さてと、試験が無事終わったはいいが、全身の細胞の活性化を行ってしまったために完全なるキャパオーバー、つまり疲労が体に表れほとんど金縛り状態になってしまった。
そして今は障子くんの逞しい背中に身を預けているところだ。
「失礼します」
リカバリーガールの出張保健所のテントに入ったところで、リカバリーガール以外に見入った顔があることに気づく。
「い、ずく くん……？」
「Aさん!! 大丈夫?! 」
出久くんだ。そういえば、最初の方に爆豪とで条件達成の放送がされていたような気がする。
障子くんは私をベッドに寝かせてからそのまますぐに帰ろうとしたので、慌てて「ありがとう」と言うと、彼は微妙に目を細めてそのままテントを出た。
……流石、ヒーロー。かっこいいな。
「あらまぁ、スナイプも容赦ないねえ。レディの顔を狙うなんて」
リカバリーガールはそういいながら濡れた温かいタオルで私の頬を拭う。そっと離された時にその白いタオルを薄く染めていたのは、たしかに血だった。
私は寝っ転がって身動きも出来ないまま、乾いた笑みを零す。
「血、か……もう、何年も……見てないや……」
他人のじゃない。自分の血を。
長らく見ていなかったから、ものすごく新鮮な感じがする。
「そりゃそうだろうね、その個性なら。いつになったら身体動きそうだい？」
「今日、なら多分……30分くらいで、おさまる……かと」
「ならいいんだけどねぇ。特に異常はなさそうだし、あんたも傷治ってきたろ？保健室に運んでやんなさい」
「はいぃ！」
出久くんはリカバリーガールに言われてモニター前の席から立ち上がり私の方へと駆け寄ってくる。そして手を出したり引っ込めたりして、
顔を赤くし始める。どうやら、返事をしたはいいものの、どう持ち上げたらいいのかわからないらしい。
「ごめん、ね 出久くん。どんな風にしても、かまわない、から」
「う、うん、……どんな風にしても…………」
出久くんが持ち上げやすいようにと少し横を向く。彼は少しどきまぎしながらも私の背中と太もも ( 「 ( うおおぉ……やわらけぇぇえ…… ) 」)に手を回して抱き上げる。
「重いよね、ほんと、ごめん」
「いッ、いえいえ!! 全然!! むしろ軽いくらいだよ!! ( 冷蔵庫よりは全然軽い……!! ) 」
.
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勝天Runa - とても面白いです！更新頑張ってくださいね！！応援してます！！勝己サイコーー！！ (2021年4月10日 9時) (
レス) id: e8de5457df (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 185話で夢主が響香ちゃんと話してるところのたくさんがた区さんになっていましたよ！ (2017年11月9日 16時) (レス) id: 36c513e4d9 (このIDを非表示/違反報告)
誰かの裏垢(プロフ) - さっこさん» 物間くんきっと礼儀はあるはずですから！！！わぁ！！嬉しいです！ありがとうございます〜！ (2017年9月8日 18時) (レス) id: b66bb8ed30 (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - ご馳走さまに心打たれましたシリーズ最初から影ながらずっと応援させてもらってます(>_<) (2017年9月8日 18時) (レス) id: 7b42043074 (このIDを非表示/違反報告)
誰かの裏垢(プロフ) - 初音さん» ありがとうございます！^^ (2017年9月7日 21時) (レス) id: b66bb8ed30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：誰かの裏垢 x他1人 | 作成日時：2017年8月29日 17時
