B組 - 142 ページ42
「えっとー、改めまして、1年B組の癒平 Aです。少しの間ですが、よろしくお願いします」
ぎこちなく頭を下げると、「おおおぉぉお！！」と盛り上がる教室。その気迫にビクッと肩を揺らす。
テンション高いな、A組……B組は先生がテンション高いんだけども。
相澤先生がひと睨みすると、すぐに静まり返る。恐るべし相澤先生。
「じゃ、席は切島のところね」
「はい」
切島くんの席どこだ、と教室を回視したところ、上鳴くんが「ここだぜ！」と教えてくれた。「ありがとう」とお礼を言いながらそわそわしながら座る。
「よろしくね、Aちゃん」
「うん！」
隣の席の梅雨ちゃんと軽く挨拶を交わし、ごく普通のホームルームを難なく終える。ふぅ、と一息ついた時には切島くんーー今は私ーーの机を囲むようにして人だかりができていた。
「なんかワクワクする〜!! これからよろしくねっ、Aちゃん!! 」
「うん、みんなよろしく！普通に接してくれると嬉しいな」
A組の子はみんなフレンドリーで、普通に私を受け入れてくれた。まだあんまり話したことのない子だっていたのに、なんだか嬉しい。
「チッ」
と、その雰囲気を損なわせる役目は、A組では爆豪だった。ただ私はこれは嫌な気がしなくて、その大きな舌打ちに口元が緩む。
彼と接しているうちに、心がポジティブになったらしく、彼の舌打ちや睨みはただの歓迎のように見えるのだ。
……物間くんも、あれが歓迎の裏の言葉だったらなぁ。……もしかして本当に褒めてくれてたりーーいや、ないな。彼は正論しか言ってない。
爆豪の場合は言葉に無理があるから笑えるだけ。
「ふふ、爆豪も少しの間よろしく」
「あ"ぁ??! 誰がよろしくすっかよ!! 」
「うん、ありがと」
「テメェ耳腐ってんのか!! 」
さぁね、と呟いて前を向くと、結構近くに三奈ちゃんの顔と、透ちゃんの顔ーーというか、手が近くにあるから顔を突き出しているのがわかるだけで、実際は空気ーーがあり、首を傾げる。
「ねぇ、やっぱり付き合ってるの？」
三奈ちゃんが爆豪に聞こえないようにコソッと耳打ちをしてきた。私はブンブンと首を横に振り、「違う違う！」と否定する。
「えー。ちぇ、つまんない」
「でも好きな人はいるでしょ?! Aちゃん
「あっ、待って、この話は今日のお昼にしよっ！楽しみ〜！」
「え、ちょ、えっ？ 」
と、いうことで決定したらしい。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 763人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
怪盗黒猫 - 絵が！絵が！上手ですね！凄いです！ (2018年8月5日 18時) (
レス) id: 4410eb4403 (このIDを非表示/違反報告)
りっちゃんナウ(プロフ) - いつも読んでいます！ あんだけこじらせといて物間落ちがいいです笑 これからも更新頑張ってくださぃぃぃい (2018年4月25日 23時) (レス) id: e9d2eacd49 (このIDを非表示/違反報告)
プリン★スポ隊副隊長兼信者兼かぁびぃ(駄作者)愛し隊 - 哺乳類校長先生の命の恩人wwwいいっスね。あなたが書けばとてもいい作品になりそう！ (2018年2月10日 0時) (レス) id: 4588ab3ba5 (このIDを非表示/違反報告)
さくっと - すごく素敵な作品で、此れからの展開にドキドキです！！少し気になったことがありまして… 138話の大丈夫？？！てか＿＿＿のとろこで（名前） B組くんの？！と書いてあるですがA組だと思うのですが…私の理解不足だったらごめんなさい。これからも楽しみに待ってます！ (2017年12月30日 17時) (レス) id: aea0832c94 (このIDを非表示/違反報告)
誰かの裏垢(プロフ) - 桜さん» すごく嬉しいです……！ありがとうございます……!!! (2017年9月27日 21時) (レス) id: b66bb8ed30 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：誰かの裏垢 x他1人 | 作成日時：2017年8月22日 17時
