B組 - 121 ページ21
目を開けると、そこには見覚えのある白い天井が映っていて、その刹那にお母さんの顔が映り込む。
「A!! 」
ギュッと抱きしめられ、訳が分からないまま背中に手を回す。
辺りを見回し、ここがどこだか察す。
病院だ。
小さい頃何度も訪ねたから、覚えてる。
「お母さん……私、どうしッ、て」
キィーン、と鋭い痛みが頭に走る。
痛い……なんでこうなったんだ。
私、物間くんに勉強を教えようとして、それでーー
「……、」
思い出した。
思い出してしまった。
ゾクゾクと背中に何かが走るような感覚がして、放心状態になる。
私、あの後何をした……？
「落ち着いて、A。薬を飲んで」
「薬……？」
「精神安定剤よ」
私は黙って頷いて、素早くそれを飲み込んだ。
効果はすぐには出ないはずだが、何となく気分が良くなったような気もする。
「……A、私の可愛いA。ねぇ、何があったの？」
「個性が暴走して、プロヒーロー7人を傷つけたって聞いたの」
「本当に、あなたなの？」
「な、なにん、も……？」
私がプロヒーローを？7人？
嘘だ、そんなの嘘だ。
だって記憶がない。
私の個性で、人を傷つけたなんて。
「いや……なんで、そんな……ぁ、あ」
「大丈夫よ、大丈夫」
「おかあ、さん、ごめんなさい……怒ったらダメだって言われてたのに、私……」
「Aのせいじゃないわ。お母さんがあんまり言いすぎたから、またストレスになっちゃったのね……」
「違う！私は、」
私の言葉は、コンコンコンというノック音で遮られる。パッと顔を上げれば、そこには管先生と、今にも泣き出しそうな顔の一佳がいて。
「Aッ……」
一佳ちゃんは私を見るなり駆けよって抱きしめた。
「ごめん、あの時やっぱ私もついてきゃよかった……」
「やっぱ、？」
「嫌な予感がしてて、物間がまたAのこと傷つけるかもしれないって思ってたのに、強くなったA見て、安心しちゃって……本当にごめん。私、親友失格だ……」
「……っ、なんで一佳ちゃんが謝るの……」
視線を下に落とそうとして、管先生とお母さんが話していることに気づく。先生と目が合って、どうしようとなく逸らしたくなる。
「先生……一度ならず、二度までも……」
ヒーロー殺しの時だって、先生に迷惑をかけた。
それなのに、また迷惑をかけてしまったことがすごく悔しくて、私は下唇を噛んだ。
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怪盗黒猫 - 絵が！絵が！上手ですね！凄いです！ (2018年8月5日 18時) (
レス) id: 4410eb4403 (このIDを非表示/違反報告)
りっちゃんナウ(プロフ) - いつも読んでいます！ あんだけこじらせといて物間落ちがいいです笑 これからも更新頑張ってくださぃぃぃい (2018年4月25日 23時) (レス) id: e9d2eacd49 (このIDを非表示/違反報告)
プリン★スポ隊副隊長兼信者兼かぁびぃ(駄作者)愛し隊 - 哺乳類校長先生の命の恩人wwwいいっスね。あなたが書けばとてもいい作品になりそう！ (2018年2月10日 0時) (レス) id: 4588ab3ba5 (このIDを非表示/違反報告)
さくっと - すごく素敵な作品で、此れからの展開にドキドキです！！少し気になったことがありまして… 138話の大丈夫？？！てか＿＿＿のとろこで（名前） B組くんの？！と書いてあるですがA組だと思うのですが…私の理解不足だったらごめんなさい。これからも楽しみに待ってます！ (2017年12月30日 17時) (レス) id: aea0832c94 (このIDを非表示/違反報告)
誰かの裏垢(プロフ) - 桜さん» すごく嬉しいです……！ありがとうございます……!!! (2017年9月27日 21時) (レス) id: b66bb8ed30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：誰かの裏垢 x他1人 | 作成日時：2017年8月22日 17時
