体育祭と文化祭２ ページ28
昨年と同様に午前中は授業、
午後からの体育祭と文化祭の準備だ。
私たちは複雑な公式や元素記号を
頭から取っ払って
グラウンドへ駆け出す。
体育祭の花形、クラス全員対抗リレーの練習だ。
一通りバトンパスの練習をして
昨年と同じように他のチームと競ってみることになった。
白チームと一緒に走ることになった。
白チームは豆ちゃんのクラスだ。
豆ちゃんは今回はトップバッターらしい。
豆ちゃんと鶴房くんが横に並ぶ。
人気者の二人が並んで
女の子たちの声援がより一層大きくなった。
二人を囲むギャラリーが多すぎて
近くによることができず
私たちは遠くから見ることにした。
「なんかどっちを応援したらいいか分かんないね。」
莉子が私の心を読んだように言った。
「そだね。」
私は素っ気ない相づちを打った。
いちについて
よーい
ドン
という合図に合わせて
二人が一斉に走り出した。
鶴房くんはバスケ部で
高速ドライブを得意としているだけあって
とても速かったが、
やはり豆ちゃんも負けてはいなかった。
二人横並びのままほぼ同時に
バトンが第２走者へと渡った。
豆ちゃんが走り終えると
すぐに女の子たちに囲まれた。
豆ちゃんはまた困惑しているようだった。
「この前までは何にも言ってなかったのに
有名になったからって
突然囲い込み出しやがって。」
とゆきが歯をカチカチ鳴らしながら
女の子たちの陰口を叩いていた。
すると後ろからバシッと頭を叩かれた。
「痛い！」
私が声を出して振り向くと
鶴房くんだった。
「お前ら豆のこと見すぎやねん。
ちょっとは俺のこと労れよ。
去年はケガ大丈夫ですかー？
って駆けつけてきたくせによ！」
鶴房くんが私の真似をしながら言った。
「だって別になんもケガしてないじゃん。」
と冷たい目で言う。
３人にやいのやいの言われ、
鶴房くんは
「ふん！」
と鼻を鳴らして走者に並走し始めた。
鶴房くんも鶴房くんなりに
豆ちゃんを女の子たちにとられて
寂しがっているようだった。
私もやっぱりいい気はしないけどさ。
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ののん(プロフ) - saorisaori630さん» 友だち申請、コメントありがとうございます！長い小説なのに時間割いて頂いてありがとうございます（TT)ファイナルもぜひ最後まで読んで下さいね！ (2020年2月27日 0時) (
レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
saorisaori630(プロフ) - はじめして！すごく素敵な小説でつい一気読みしちゃいました！笑ファイナルも是非読まさせて頂きたいです！友達申請しました(^^) (2020年2月26日 8時) (レス) id: 4b2dde0f96 (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - ちぇりさん» コメントありがとうございます(^^)面白いと言っていただけると安心ですし、やる気が出ます！！ファイナル編もよろしくお願いいたします☆ (2020年2月24日 19時) (レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
ちぇり(プロフ) - はじめまして！この作品を見つけて、おもしろすぎて一気に読んでしまいました！(^^)ファイナル編も楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2020年2月21日 8時) (レス) id: 9cc5cf3336 (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - コメント、友だち申請ありがとうございます！がんばります(^^) (2020年2月16日 21時) (レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ののん
| 作成日時：2020年1月19日 0時
