夏休みの始まり ページ17
高校生活２年目の夏休みに入った。
私は部活、宿題、家のお手伝いで
夏休みのスケジュールはパンパンだった。
家のお手伝いの日は決まって
豆ちゃんがおにぎりを買いに来てくれた。
夏休みはめっきりダンスに打ち込んでいるようだった。
毎日暑い中自転車でダンススタジオに
通っているらしい。
野球部も忙しいだろうにと聞くと
野球部は訳あって休部していると聞いた。
それだけダンスに本気のようだ。
私は豆ちゃんがダンスに対して
夢中になっているのを見ると
なんとなくソワソワした。
蓮くんのように東京に行って
会えなくなってしまうんじゃないかと
時折不安になった。
でもまだ高校２年生だし、
ある訳ない、と自分に言い聞かせた。
お母さんと店の買い出しに行くと、
ふとポスターが目に入った。
花火大会だ。
今年も８月８日に開催される。
去年はみんなで行ったんだっけ？
結局豆ちゃんと二人きりで花火を見たけど、
あの時は豆ちゃんと付き合うなんて
夢にも思わなかったな。
今年も豆ちゃんと行きたいけど、
同じ高校の人もたくさん来るし
二人きりで歩いてると、噂になるよね。
ゆきも蓮くんがいないし
行かないっていうだろうし、
優心はきっと莉子と二人で行くだろう。
誰にも邪魔されずに二人きりで見れる場所。
私には考えがあった。
また豆ちゃんがおにぎりを買いに来てくれた。
「今日も焼き鳥マヨなの？」
「うん、だって旨いし」
豆ちゃんは幸せそうに袋を受け取った。
大体豆ちゃんは同じものを買っていくので
毎回豆ちゃんが来る前に準備していた。
私は豆ちゃんにおにぎりを渡したあと
エプロンをはずして表へ出た。
「豆ちゃん。」
自転車で走り去ろうとする豆ちゃんを呼び止めた。
「何？」
「８月８日って予定ある？夜。」
「夜は大丈夫だよ。」
「花火大会あるよ。
去年行ったやつ。」
「お。今年もやるんだ！」
「うん。
１９時頃うちの家集合でもいい？」
「分かった。」
豆ちゃんは自転車の向きを変えて
走りだそうとしたとき
急にブレーキをかけた。
「その時伝えたいことがある。」
と言った。
「え？」
と聞き返すと
「じゃあ、８日の１９時ね。」
と言って走り去ってしまった。
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ののん(プロフ) - saorisaori630さん» 友だち申請、コメントありがとうございます！長い小説なのに時間割いて頂いてありがとうございます（TT)ファイナルもぜひ最後まで読んで下さいね！ (2020年2月27日 0時) (
レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
saorisaori630(プロフ) - はじめして！すごく素敵な小説でつい一気読みしちゃいました！笑ファイナルも是非読まさせて頂きたいです！友達申請しました(^^) (2020年2月26日 8時) (レス) id: 4b2dde0f96 (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - ちぇりさん» コメントありがとうございます(^^)面白いと言っていただけると安心ですし、やる気が出ます！！ファイナル編もよろしくお願いいたします☆ (2020年2月24日 19時) (レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
ちぇり(プロフ) - はじめまして！この作品を見つけて、おもしろすぎて一気に読んでしまいました！(^^)ファイナル編も楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2020年2月21日 8時) (レス) id: 9cc5cf3336 (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - コメント、友だち申請ありがとうございます！がんばります(^^) (2020年2月16日 21時) (レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ののん
| 作成日時：2020年1月19日 0時
