誕生日７ ページ12
豆ちゃんは
「ずっとつける。」
と真っ直ぐ私を見て
つぶやいた。
暗くてあまり見えないけど、
ただ私を見つめていた。
私は急にゆきの言葉を思い出した。
『何かあるといいね。』
ゆきの声が
私の頭の中でこだまする。
何かって。
何？
私は経験がないけど、
ドラマとか漫画とかで
一定の知識はある。
この雰囲気ってきっと、
いや、また自惚れなのかも。
豆ちゃんが私の両肩に手をかけた。
胸が高鳴る。
豆ちゃんの手の温かさが
私の肩に伝わる。
また心臓が喉から出そう。
私は息をのんで、
心臓を元の位置に戻そうとする。
心臓の音が豆ちゃんまで
聞こえてしまいそう。
豆ちゃんの顔が近づく。
私はぎゅっと
力強く目をつぶる。
１秒が何倍にも感じる。
すると、
豆ちゃんが
私の左肩に額をのせた。
ん？
と私はぎゅっと瞑った目を
ゆっくり開けて横目で見る。
ドクンドクンと
心臓がうるさい。
でも自分の心臓の音なのか
豆ちゃんの心臓の音なのか
わからない。
豆ちゃんは私の肩に
額をおいたまま
ゆっくり
「ごめん。
まだ、
俺には根性がない、
のと、
藤原さんの視線が気になる。」
と言った。
チラッとゆきの家の方を見ると
シャッとカーテンが揺れるのが見えた。
私はあの野郎、と
顔が赤くなる。
豆ちゃんは顔を上げて
左手を私の頭に回して
ポンポンと叩いて
「また明日。」
と言って
足早に自転車の方へ行き、
手を振って去っていった。
するとまた戻ってきて
「今日は本当にありがとう！」
と言ってまた走り去って行った。
「うん。また明日。」
私は小さな声で言ったけど
多分豆ちゃんには聞こえてない。
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ののん(プロフ) - saorisaori630さん» 友だち申請、コメントありがとうございます！長い小説なのに時間割いて頂いてありがとうございます（TT)ファイナルもぜひ最後まで読んで下さいね！ (2020年2月27日 0時) (
レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
saorisaori630(プロフ) - はじめして！すごく素敵な小説でつい一気読みしちゃいました！笑ファイナルも是非読まさせて頂きたいです！友達申請しました(^^) (2020年2月26日 8時) (レス) id: 4b2dde0f96 (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - ちぇりさん» コメントありがとうございます(^^)面白いと言っていただけると安心ですし、やる気が出ます！！ファイナル編もよろしくお願いいたします☆ (2020年2月24日 19時) (レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
ちぇり(プロフ) - はじめまして！この作品を見つけて、おもしろすぎて一気に読んでしまいました！(^^)ファイナル編も楽しみにしてます！頑張ってください！！ (2020年2月21日 8時) (レス) id: 9cc5cf3336 (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - コメント、友だち申請ありがとうございます！がんばります(^^) (2020年2月16日 21時) (レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ののん
| 作成日時：2020年1月19日 0時
