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授業後のロングホームルームで
特別講義のお知らせが配られた。
受験の追い込みをかけるため、
受験大学のレベルに合わせて、
各科目ごとにクラスを分けるらしい。
Aは順等に行けば
難関大クラスのAクラスに入ることになる。
お知らせにはそれぞれのクラスの
担当教師の名前は書いていなかった。
Aは放課後、
慌てて部活へと走っていく
純喜を呼び止めた。
「河野先生。」
「おわ、なんや？どしたん？」
「河野先生は
数学の特講、Aクラス担当ですか？」
純喜はAが持っていた紙を
チラリと確認して、
いかにも自然さを装った様子で
「そやで。」
と答えた。
「そっか。」
会話はそれだけだった。
AはAクラスに○をして、
紙を提出した。
Aクラスは人数が少ない。
夏休みの補習のような形態だ。
Aクラスでも学生たちのレベルは異なる。
AはAクラスの中では
下位の学生だった。
きっとあの夏の補習の時のように、
先生と生徒としてでも
普通の関係に戻れるはずだ。
そう信じ、期待した。
でも、
後日、Aクラスの教室へ行くと、
そこに純喜はいなかった。
担当は別の先生だった。
教室のドアで突っ立っていると、
先生が不思議そうにこちらを見た。
「あ、席順って…」
「黒板の座席表通りに座って。
大月はー、一番左列の前から3番目」
「ありがとうございます。」
黒板の座席表には
担当教師の名前が書いてあった。
やはり純喜ではなかった。
純喜は嘘をついた。
Aは
意図的に避けられたことを
理解した。
重い足を引きずって、
自分の席についた。
胸を支配するのは
ポッカリと空いた虚しさだけだった。
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ののん(プロフ) - かなさん» コメントありがとうございます！私も更新するたび、hit数が上がると、読んでくださる方がいるんだなと実感できて、毎回更新するのが楽しみでした。次回のお話もぜひ読んでください！ (2021年8月14日 22時) (
レス) id: 81e0daef40 (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - 萌萌さん» コメントありがとうございます！私自身三人称で書いて行くのが初めてだったので、試行錯誤の繰り返しでした。次回のお話もぜひ読んでいただけると嬉しいです！ (2021年8月14日 22時) (レス) id: 81e0daef40 (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - mbonchanさん» コメントありがとうございます！ルート説を読んでいる方に理解して頂くためには、同窓会まで繰り返さないと弱いかなと思い、同窓会のシーンまで書きました(^^)次回もぜひ読んでいただけるとうれしいです！ (2021年8月14日 21時) (レス) id: 81e0daef40 (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - nanaさん» コメントありがとうございます！書き方などを勉強中なので、褒めていただいて、すごく嬉しいです（；＿；）私も一応読み直してかきましたが、矛盾がないか不安です笑次回のお話もぜひ読んで下さいねー！ (2021年8月14日 21時) (レス) id: 81e0daef40 (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - クミさん» コメントありがとうございます！楽しみと言ってくださる方がいたので、頑張って更新が出来ました(^^)次回も頻繁にアップ出来るように頑張ります！ (2021年8月14日 21時) (レス) id: 81e0daef40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ののん
| 作成日時：2021年7月22日 1時
