遊び人２ ページ29
先輩はステージ上で泣き出し、
会場は大ブーイング。
俺は大学祭が終わった後も
『高嶺の華子さんを振った勘違い男』と
後ろ指をさされることになった。
それが嫌で、大学祭後に
俺は『高嶺の華子さん』と
付き合うことになったのだが、
一向に関係を
進めようとしない俺に対して、
『高嶺の華子さん』は不信感を抱き、
ヒステリックになり、
「もういい！」と言って
1ヶ月ぐらいで別れた。
女の子って本当に難しい。
「あのステージではもう断れないよ。」
俺はサッカー場の芝生をむしりながら、
言った。
「でもその沙羅ちゃんの親友の子と、
どうするんすか？」
純喜が核心をついた。
沙羅ちゃんがサッカー場から
出て行くのが見えた。
「俺は、諦めないよ。」
と言って、カバンを掛けて、
俺は沙羅ちゃんを追いかけた。
「沙羅ちゃん！」
早足で歩いて行く沙羅ちゃんに大きな声で呼びかけたが、止まる気配はなかった。
走って
沙羅ちゃんの後ろ姿をとらえた。
「沙羅ちゃん。」
「最低！」
沙羅ちゃんが思い切り振り返った。
「先輩がそんな人やとは
思いませんでした。
ただの『女たらし』じゃないですか。
與那城先輩にとって
Aはただのおもちゃですか？
Aがどんな気持ちでいたか、
どんな気持ちでステージを見てたか
分かりますか！？」
沙羅ちゃんは怒りに震えて
泣き出していた。
「わかってるよ…俺が全面的に悪い。でも、」
俺は言葉に詰まった。
何から話していいか分からなかった。
沙羅ちゃんは去年の
フィナーレイベントを知らない。
そこから話すには時間が足りないだろう。
「もういいです！最低！
女たらし！消えてまえ！」
そう吐き捨てて
沙羅ちゃんは住宅の間の小道を
走っていった。
俺は、何も言えずに
沙羅ちゃんの後ろ姿を見つめて、
呆然とたちつくした。
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ののん(プロフ) - コメントありがとうございます!!これからも更新頑張ります^^ (2020年4月21日 23時) (
レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 大好きです！これからも更新楽しみにしてます(^^) (2020年4月20日 23時) (レス) id: f70137444b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ののん
| 作成日時：2020年4月20日 21時
