大学祭６ ページ27
『與那城さんに初めて会ったのは
去年のオープンキャンパスの時でした。
與那城さんにこの大学を
案内してもらって
すっごく、素敵で…
あ、大学も、なんですけど、
絶対この人と
おんなじキャンパスライフを
送りたいと思って、
與那城さんを追いかけて
この大学に入学しました。
緊張して、なかなか
声を掛けられなかったんですけど、
心理学概論の授業で一緒になれて、
LINE交換できたのは
本当に私にとって奇跡のようでした。
こうやって告白する機会が
得られて本当に嬉しいです。っ…。』
那奈心ちゃんが言葉に詰まった。
大きな瞳をうるうるさせて、
終いに泣き出してしまった。
頑張れー！
健気だー！
という応援の声が
そこかしこから聞こえる。
那奈心ちゃんの涙につられて、
もらい泣きしている人までいた。
「こ、こんな私ですけど、
付き合ってください！」
わあー！と会場から今日一番の大きな歓声があがった。
フィナーレイベントのトリのトリ。
司会者に告白というどんでん返し。
憧れの先輩を追いかけて
大学に入学する健気なエピソード。
そして、観客の共感を呼ぶ涙。
この状況で…
俺は断れるのか？
大きな会場の波のようなものが見えた。
会場全てが彼女を応援してるように見えた。
四面楚歌…。
まるで出来レース。
嫌な記憶がじんわりとよみがえって来て、
気がつけば、
俺はゆっくりとマイクを
口に近づけていた。
俺は口を開いた。
「ーーー」
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ののん(プロフ) - コメントありがとうございます!!これからも更新頑張ります^^ (2020年4月21日 23時) (
レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 大好きです！これからも更新楽しみにしてます(^^) (2020年4月20日 23時) (レス) id: f70137444b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ののん
| 作成日時：2020年4月20日 21時
