大学祭 ページ22
大学祭が始まった。
武蔵野キャンパスだけで開催されるから
と言って、侮るなかれ。
うちの６月の大学祭は
武蔵野キャンパス自慢の円形広場にぐるっと模擬店が並んで、色んな料理やゲームを楽しめる。
更に円形広場の中心に特別ステージかあり、
３６０度どこからでもステージが楽しめるようになっている。
特別ステージでは、学生たちの漫才やバンド演奏、マジックショーなどの発表だけでなく、２日目には、今を時めく芸能人のトークショーや、毎年恒例のフィナーレイベントがあり、人でごった返す。
木曜日の９時４５分。
彼女にLINEで１５分前に来てくださいと言われ、学生ホールにやって来た。
学生ホールに入ると、
カフェの前で彼女が待っていた。
１人で待っていると思ったら、
誰かと一緒にいるようだった。
カフェには似合わない正装をした男の子が立っていたので、彼女が言っていた友だちかも知れない。
そして、それは紛れもなく、以前彼女と仲良く一緒に歩いていたあの男の子だった。
彼女が俺に気づいた。
「おはようございます。」
彼女がペコリと挨拶した。
「おはよう。早いね。」
「はい。
折角なので、私の友達を紹介しようと思いまして、與那城先輩には早めに来ていただきました。こちらは、私のクラスの友達です。」
とても色の白い男の子。
執事のような衣装に、強めの化粧をしている。彼女に紹介されて、なぜか男の子はビクッとした。
「あ、こんにちは。
先輩、背高いですね。
すいません。名前、
木全翔也と言います。
山本さんと同じクラスです。」
彼女と同じようにペコリとお辞儀をした。
「もしよかったら、えと、
山本さん誘ったんですけど
先輩も是非、僕、ちょい役で出ますので、
劇に、よかったら見てください。
あの、高校の時に、劇に出て以来、
演じるのは楽しいなって分かって、
大学では本格的にやりたいなと思って
始めたんですけど、
まだ、あんまり上手くはないんですけど、
あ、１０時１５分からです。」
オドオドした話し方だな。
このAちゃんの友達かあ。
心の底からフツフツと嫉妬心が生まれて、
「翔也ね。與那城奨です。
劇楽しみにしてるね。」
俺は笑顔で挨拶したつもりでいたが、
翔也の反応を見ると、
どうやらそうではなかったようだ。
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ののん(プロフ) - コメントありがとうございます!!これからも更新頑張ります^^ (2020年4月21日 23時) (
レス) id: b70c73754c (このIDを非表示/違反報告)
りさ(プロフ) - 大好きです！これからも更新楽しみにしてます(^^) (2020年4月20日 23時) (レス) id: f70137444b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ののん
| 作成日時：2020年4月20日 21時
