5** ページ5
「何でAが学校行くのに
るっくんが待ってるの！？」
「別にいいじゃん。
ゴリ美先輩と同じ部活なんだから、
朝練ぐらい一緒に行ってもいいっしょ？」
『ゴリ美』とは
私の昔からのあだ名だ。
女の子だから、
後ろに美がついた。
173センチという
女子にしてはデカめの身長が
ゴリ美というあだ名を
定着させたといっても過言ではない。
「やーだーよ。
ふつうに一人で部活行けばいいじゃん。
るっくんとAが付き合ってるって
ウワサ出たらどうすんの？」
「ないない。
こんな性格難ありの男やだよ。」
「そんな笑顔で
酷いこと言わないでくださいよ。
ゴリ美先輩の方が全然性格キツいっす。」
瑠姫は小中学校は違うものの
同じ『giraffe』で
一緒にバスケをしてきた仲だ。
瑠姫はこの春中学を卒業して、
4月から私と同じラポーン高校に通い、
同じバスケ部に入ることになった。
まだ仮入部の段階だけど。
ちなみに私は今は
男子バスケ部のマネージャーだ。
色々あってプレーはしてない。
「そういえば、
今日ゴリ美先輩部活ないっすよね？
『giraffe』行くんすか？」
「来るよ！」
私より先に景瑚が答える。
「じゃあ、俺も行こっかな。
まだ部活もそこまで本格始動じゃないし、
体鈍りそうだし。」
景瑚がすごく嫌な顔をしてる。
「えー、るっくん来るのやだ。」
「なんでだよ！」
「だってるっくん、
かっこいいじゃん。」
「それは変えられない事実なんだから
仕方ないだろ。」
あっさり肯定。
ナルシスト瑠姫は
高校に入っても瑠姫で
逆に安心する。
「Aがるっくんの姿見て
すきになるかもしれないじゃん！」
「今までずっと瑠姫のこと見てきて、
1ミクロも好きになってないから絶対ないよ。
じゃあ、そろそろ電車来るから行くね。」
「ほうかご！絶対17時ね！」
私と瑠姫の後ろ姿に
景瑚が念を押す。
「早くて17時だってば。じゃあね。」
寂しそうに必死に手を振る景瑚の姿は
まるで置いてけぼりにされた子犬みたいだ。
「何か景瑚、
ほんとゴリ美先輩の犬みたいっすね。
忠犬。」
「ね。」
「景瑚、ほんとゴリ美先輩のこと好きっすよね。
俺がゴリ美先輩だったら、
景瑚のことめっちゃコキ使うのになぁ。」
「相変わらずだね。」
安定のクソガキ、瑠姫である。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 555人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「JO1」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
緑(プロフ) - ののんさん» そうだたんですか！尚更読めて嬉しいです☺️ (2021年9月27日 8時) (
レス) id: 70fd815c99 (このIDを非表示/違反報告)
ののん(プロフ) - 緑さん» コメントありがとうございます☺️前作も読んで頂き嬉しいです✨実は景瑚の話は書くか迷ってたのですが、こうやって待っていて下さった方がいると思うとほんと励みになります😊😊😊 (2021年9月27日 0時) (レス) id: 81e0daef40 (このIDを非表示/違反報告)
緑(プロフ) - 12時過ぎても帰らない好きすぎて何回も読み返していた作品でゴリ美先輩と景瑚くんのカップルのお話読みたいなぁと密かに思っていた所にまさか出ていたとは！！更新楽しみに待ってます☺️ (2021年9月22日 23時) (レス) @page17 id: 70fd815c99 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ののん
| 作成日時：2021年9月12日 14時
