205話 黒のポニーテールに眼帯が一つ ページ29
とある夜、葉隠の叫び声が一階に響き渡った。
葉｢きゃー！覗き魔がいる！！｣
上｢えっ！？峰田風呂だぞ！？｣
『えっ！？峰田じゃないの！？』
その叫びに駆けつけたのは、談話スペースで談笑していた上鳴、楽音、尾白、砂藤。
覗きや痴漢やセクハラといえば、歩く性犯罪者予備軍と言っても過言じゃない峰田。
だが、その峰田はちょうど風呂の真っ最中だった。
葉｢峰田くんじゃなかったよ！｣
風呂上がりの葉隠の半袖Tシャツの袖が窓を指さしてる...かもしれない。
しかし、怒り半分、恐怖半分の声はとても冗談には思えない。
上鳴達は顔を見合わせる。峰田では無いということは、A組ではないということだ。
他のA組は全員寮の中にいる
─────もしや敵...？
敵の襲撃が何度かあったA組である。瞬時に連想してしまうのも無理はない。
『まだ外にいるかも...！』
上｢そうだったらどうする...？｣
緑｢どうしたの？｣
緊張感のある空気に風呂へ行こうとしていた切島や緑谷、飯田、轟が何事かと寄ってくる。
覗き魔のことを言うと、やはり全員がもしかして敵かと眉を寄せた。
飯｢一応相澤先生に言っておこう｣
と飯田が言ったその時。
─────ドンドンドンドンッ！
激しくドアを叩く音に全員が身構えた。
どうやら先生に伝える時間も無さそうだ。
皆がアイコンタクトして、玄関を取り囲む。
飯｢───どなたですか？｣
飯田が聞くも返事は無い。
少し考えて飯田が皆に｢開けるぞ？｣と、目で確認をとる。
無言で頷く一同の顔に緊張感が増し、いつでも個性で迎え撃てるようにした。
だがそこに居たのは。
、
物｢はァァー！？客人がやってきたのに、敵でも迎え撃つとうとするその出迎え！？さっすg
ﾍﾞｼｯ)ゴフッ！！｣
言い終わる前に楽音がツッコミのハリセンで物間の頭を叩いた。
『ようこそいらっしゃいましたー。おかえりくださーい。』棒)
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作者名：名んです丸 | 作成日時：2019年10月2日 20時
