story.110 ページ24
シンside
シン「ねえ、イツキ！Aさんのところへ行ってあげてよ！
俺はもう、お前が一人で苦しむ姿は見たくない！！」
そうだよ。
イツキが人間だった時、自分のお姉さんの魂を奪われて、自分のことを責めてた
自分のせいで、あと一歩間に合わなくてお姉さんを助けられなかったって自分を戒めてたよな。
それなのに、イツキはすごいよ。
普通は奪われた魂を取り戻そうとは思えない。
俺は母さんの魂を奪われた時、確かに奪った犯人のことは許せなかった
だけど、家族を失って俺は絶望のどん底に突き落とされた気分になった
もう何もかもどうでもよくなって命を投げようとして
そんな時にイツキと出会ったんだ
お前は妖怪のこと、どうやったら倒せるのかとか、知らないことをゼロから全て調べ上げていた
そんなこと俺には到底出来ないよ
最初はそんなイツキのことを
「無理だ。出来るわけない」って思ってた
だけど、どんなに苦しい状況でも諦めなかったイツキを見ているうちにそんな気持ちはなくなっていた
それと同時にイツキの力になりたいっていう気持ちが強くなっていたんだ
俺も一緒にお前の苦しみや悲しみを背負うから、
だからもう…あの時みたいに、一人で苦しそうに泣かないでくれよ
一人で抱え込まないでくれよ
エンマ「シン…。俺は、その…。」
いつまでも行動に移さないで、ウジウジしてるイツキに対して俺の中でなにかが切れた
シン「また失う前に早く動けよっ！イツキ！！もう嫌なんだろ？自分で言ってたじゃないか！
あの時お姉さんの魂を奪われて、もう誰一人大切な人を失いたくないって！
いつまでもそうしてるなら、勝手にしろよ！ただお前が行かないなら俺が行くからなっ！
それにお前がずっとそうしてるなら俺はっ！！お前と親友をやめるからな！？」
俺は息を切らしながら、鋭い目付きで彼を見る
イツキは唖然とした様子で俺を見ていた
が、彼はすぐに吹っ切れたような表情をして、腹を抱えて笑い出す
エンマ「ハハｯ！！やっぱりシン、お前には敵わねえなぁ…。だが、お前の言葉で目が覚めたぜ。
ありがとな、シン。行ってくる。」
あ、いつものイツキだ。
そう言って、姿を消したイツキに俺は暖かい眼差しを向けていた
シン「行ってらっしゃい、イツキ。」
静まり返った部屋に俺の声だけが響いた
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桜柚季(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(≧∇≦)これからも更新頑張りますねっ！！ (2020年7月22日 21時) (
レス) id: ae92252d70 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - すごく感動しました!続きが楽しみです。応援してます! (2020年7月19日 12時) (レス) id: 3b9902adf1 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季(プロフ) - 水無月 リムさん» 長くなってすいません！水無月 リムさんもくれぐれもお気をつけください！コメントありがとうございました！！ (2020年4月27日 8時) (レス) id: ae92252d70 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季(プロフ) - 水無月 リムさん» わあ、本当ですか！？ありがとうございます(><)嬉しい限りです！！よ、夜中一人で！？怖くないですか？そうですね。私も五月まで休校なので勉強についていけるか不安です。少しでも早くコロナが終息することを願うばかりです！ (2020年4月27日 8時) (レス) id: ae92252d70 (このIDを非表示/違反報告)
水無月 リム - はじめまして あぁヤバイ目から水が溢れてる この話､感動シーン多くて､夜中一人で見てるのでもうもう…｡ コロナが流行してますがお互い気を付けましょう!応援してます!! (2020年4月25日 1時) (レス) id: 7764573d87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桜柚季 | 作成日時：2019年11月14日 7時
