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エンマside
エンマ「長旅で疲れただろう。無理を言ってすまなかったな。」
俺は眉を下げて、隣でソファに腰掛けているシンに謝った
シン「ううん、全然!お安い御用だよ!」
シンはにかっと笑って言う
そんな彼に俺は、「ありがとな、助かる。」と微笑む
シンには「空亡の目的について詳しく調べて欲しい」と仕事を依頼した
俺も当然その詳細を何も知らない
何の手がかりもない
その真相を俺自身が知りたいがため、
無理難題を押し付けたのにも関わらず、シンは快く引き受けてくれた
もし、これがぬらりに頼んでいたとすれば、こうは行かなかっただろう
改めて、シンは俺には無くてはならない存在であり、とても頼もしいと感じた
シン「遅くなってごめん、イツキ。早速だけど伝えたいことが山ほどあるんだ。」
エンマ「いや、そんなことはない。
むしろ早いくらいだ。話を聞かせてくれ、シン。」
俺はそう言って、ソファに座っているシンの隣に腰掛けた
シン「うん。イツキは"朱夏"っていう妖怪は知ってるよね?」
エンマ「ああ。俺達閻魔族より遥か昔から妖魔界を統治していたという、鬼族の姫のことだろ?」
シン「うん。それで、空亡の目的は朱夏を…正確には朱夏の力を狙ってるみたいなんだ。」
朱夏の力…?
確か、彼女は何千年も前に滅んだはず…。
俺は顔を顰めて、その疑問をシンに問掛ける
エンマ「シン、それはどう意味だ?」
シン「えっとね、「そこからは私が説明するわ。」」
シンが話してる途中に突然、幼い少女のような声が静まり返った部屋に響きわたる
エンマ「何者だっ!!」
俺は声を荒らげて声のした方を振り向く
すると、そこには見覚えのある少女が立っていた
エンマ「ククリ姫…。」
ククリ「ええ。久しぶりね、エンマ大王。
あら?あまり元気そうじゃないみたいね。」
そう言いながら彼女は体を浮かせて俺に近づいてきた
俺はククリの言葉で、慌てて笑顔を作りこう言う
エンマ「いや?そんなことはないぞ。
それにわざわざ、その為に出てきてくれたのか。
今の時期は忙しいのにありがとな、ククリ。」
シン「えっと、どちら様?」
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桜柚季(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます!そう言っていただけて嬉しいです(≧∇≦)これからも更新頑張りますねっ!! (2020年7月22日 21時) (レス) id: ae92252d70 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - すごく感動しました!続きが楽しみです。応援してます! (2020年7月19日 12時) (レス) id: 3b9902adf1 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季(プロフ) - 水無月 リムさん» 長くなってすいません!水無月 リムさんもくれぐれもお気をつけください!コメントありがとうございました!! (2020年4月27日 8時) (レス) id: ae92252d70 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季(プロフ) - 水無月 リムさん» わあ、本当ですか!?ありがとうございます(><)嬉しい限りです!!よ、夜中一人で!?怖くないですか?そうですね。私も五月まで休校なので勉強についていけるか不安です。少しでも早くコロナが終息することを願うばかりです! (2020年4月27日 8時) (レス) id: ae92252d70 (このIDを非表示/違反報告)
水無月 リム - はじめまして あぁヤバイ目から水が溢れてる この話、感動シーン多くて、夜中一人で見てるのでもうもう…。 コロナが流行してますがお互い気を付けましょう!応援してます!! (2020年4月25日 1時) (レス) id: 7764573d87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桜柚季 | 作成日時:2019年11月14日 7時