story.106 ページ20
Aside
私はナツメに背を向けたままこう言う
A「ナツメはここにいて。
私はアヤメちゃんを何とかするから。お母さん達をお願いね。」
"何とかする"
それはなんの解決策も見いだせてない人の言う言葉だ
けど、私の問題にナツメを巻き込む訳にはいかない。
私はそう言い残して、立ち上がろうとした時だった
ナツメ「だめｯ！！」
A「ｯ…！？」
手をグイッと力強く後ろに引っ張られて、私は体勢を崩してしまう
A「ちょっと、ナツメ！！何するのよ！！」
自分でも驚くくらい、怒りを含んだ大きな声が出た
けれど、ナツメはそれに動じもせず、私の目を見てこう返す
ナツメ「私も行くわ！Aの力になりたいの！
お願いｯ…！！
こんな小さな手で、抱えきれない大きなものを持たないで、少しは私に持たせて？」
ナツメに手をギュｯと握られ、真剣な眼差しで見つめられる
ナツメには敵わないわね。
私は大きく息を吐いてこう言う
A「ありがとう、ナツメ。
うん、そうね。お願い、ナツメ。力を貸してくれないかしら？」
すると、ナツメは満面の笑みを浮かべて私を力強く抱きしめて、私の肩を掴む
ナツメ「勿論よ！！」
私はお礼を言って頷くと、ナツメの手を握った
彼女は首を傾げて、不思議な表情で私を見る
ナツメ「えっと…、A？」
A「じゃあ行くわよ、ナツメ！」
ナツメ「行くってどこに？」
私は説明もせず、ナツメの手を引いて、アヤメちゃんを横切る
そしてナツメを抱き上げて窓から夜空へと飛び出した
ナツメ「ちょっ、ちょっと待って！！A！！ここ、二階よぉぉぉぉ！？」
空中で叫ぶナツメを気にしてる余裕もなく、私はすぐさま後ろを振り向く
その瞬間、私は目を疑った
後ろにいたはずのアヤメちゃんの姿がなかったからだ
警戒を怠らずに辺りを見渡せば、着地点の先に彼女の姿を捉えた
私はアヤメちゃんから距離を少し距離をとるように地に足を付ける
そして、ナツメの手を引いて全速力で走り出した
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 72人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜柚季(プロフ) - 桜さん» コメントありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(≧∇≦)これからも更新頑張りますねっ！！ (2020年7月22日 21時) (
レス) id: ae92252d70 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - すごく感動しました!続きが楽しみです。応援してます! (2020年7月19日 12時) (レス) id: 3b9902adf1 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季(プロフ) - 水無月 リムさん» 長くなってすいません！水無月 リムさんもくれぐれもお気をつけください！コメントありがとうございました！！ (2020年4月27日 8時) (レス) id: ae92252d70 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季(プロフ) - 水無月 リムさん» わあ、本当ですか！？ありがとうございます(><)嬉しい限りです！！よ、夜中一人で！？怖くないですか？そうですね。私も五月まで休校なので勉強についていけるか不安です。少しでも早くコロナが終息することを願うばかりです！ (2020年4月27日 8時) (レス) id: ae92252d70 (このIDを非表示/違反報告)
水無月 リム - はじめまして あぁヤバイ目から水が溢れてる この話､感動シーン多くて､夜中一人で見てるのでもうもう…｡ コロナが流行してますがお互い気を付けましょう!応援してます!! (2020年4月25日 1時) (レス) id: 7764573d87 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：桜柚季 | 作成日時：2019年11月14日 7時
