失いたくないもの

episode.2 ページ4

Aside





オロチ「一体どうなってるんだ？」




A「分からないわ。けど、破怪はなんだか何かに取り憑かれているようなそんな気がする」





そう考えるのが普通だ




そんなことをさせるのは怪魔くらいだし…




怪魔が怪魔に取り憑かれるわけない



何が原因なのか全く検討がつかない





オロチ「ああ。言われてみれば、明らかに普段の破怪ではないな。


手伝おう。どうする？A。」



A「ありがとう、オロチ。


ええ、なるべくなら平和的に解決したい。

何か彼を止められる方法はないかしら…。」




Aらしいなとオロチは笑って続ける



オロチ「なら、私がアイツの動きを止めよう。

その間にA、破怪をなんとかできそうか？」




A「うん！もちろんよ！止めてくれさえすればあとはどうにでもなる！

ありがとう、オロチ。助かるわ。」




オロチはうなづくと左手の人差し指と中指を合わせてこう言った




オロチ「縛布。」




すると破怪の動きは止まると私は一瞬にして彼の後ろへ回りこむ



そして、私は右手を矛のような形に伸ばして破怪の首元にトンｯと優しく叩いた



オロチがいなければ、これは出来なかっただろうな



少なくとも私一人では、破怪を傷つけてしまっていたかもしれない



オロチにはいつも助けられているな…




破怪は気絶したようで、私は彼が前に倒れ込むところをギリギリ押さえた



それと同時に破怪の体全体から黒い影のようなものが出てきて、空へと消えていった






A「何…？今の…」




私が呆然としていると、オロチが駆け寄ってくる





オロチ「さすがだな、A。ん…？どうした？」

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