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episode.25 ページ27

タエside







イツキが山姥に御札を貼ろうとした少し前、Aの掌から僅かに妖気を感じた




山姥の動きが止まったのも、彼女のお陰だ




きっと妖力を放つのも辛いのに、彼女に無理をさせてしまった



青白い顔で私の膝の上で横たわってるA





早く暖かい場所で休ませてあげないと…。





イツキ「おい、タエ。Aに何があった?」




不安そうな顔で彼女を覗き込むイツキ



正直に体力が低下してるのに、妖力を無理に使って気を失った。と言えばきっと彼は混乱する


もしくは、妖怪であるAとは行動してるなんてしったら不快に思うし、煙たがるかもしれない



そうだよね



自分の姉を妖怪に殺されて、妖怪である彼女とは一緒にいたくないよね



自分がイツキと同じだったらそう思うから




だから、私はこう言った







タエ「うん。怪我は治ったけど、出血量が多すぎて気を失ったんだと思う。

早く病院に連れて行って輸血してもらわなきゃ。」




イツキ「そうだな。くそッ…、なんで俺達を庇ったりしたんだよ、A。」




イツキは悔しそうに歯ぎしりをして、彼がAの髪をそっと撫でたその時だった




彼女の瞼がゆっくりと開いて、虚ろな目で私を見る







A「あ…、タエ?イツキ…?」





彼女は私達の顔を見て安心したように微笑む






A「良かった…、二人共、無事で…。あれ…、シンは?ッ…!!?」




Aは勢いよく起き上がると体がふらつき、私達は慌てて彼女を支える





イツキ「馬鹿ッ…!まだ寝てろよ。」



タエ「A、シンならすぐそこにいるよ。」




私はシンがいる方に目を向けると、彼女も釣られてそこを見る





するとシンは私達に気づいて、笑顔を向けた




シン「あっ…A、目を覚ましたんだね。」




Aはホッとした表情で、心配かけてごめんね。と彼に声を掛けた



山姥の中から出てきたおばあちゃんは、シンが傍にいてくれてるけどまだ目を覚ましそうにない





タエ「シン、おばあちゃんを日当たりのいい縁側に連れていきたいの。手伝ってもらってもいいかな?」




シン「うん!勿論だよ!」




A「わ、私も手伝うわ…。」





Aはまだふらつく体でそう言う





イツキ「Aは駄目だ。俺の肩を貸してやるから、一緒に行くぞ。」




イツキがそう言うと彼女は納得の行かない表情で頷く





私はそんな様子を微笑ましい様子で見ていて、皆を縁側へと案内した

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桜柚季(プロフ) - Moonさん» コメントいただきありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!!来週あたり更新できたらと思います!返信が遅くなり申し訳ありませんでした(><) (2022年10月10日 20時) (レス) id: dfc1dcc419 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季(プロフ) - 霧隠紫音さん» コメントありがとうございます!すごく励みになります…。今、実習中で忙しいのですが、来週いっぱい休みになるので、更新出来るように頑張ります!返信が遅くなり申し訳ありません(><) (2022年10月10日 20時) (レス) @page38 id: dfc1dcc419 (このIDを非表示/違反報告)
Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇‍♀️めっちゃこの物語良き過ぎます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新されるのを楽しみにしています(*^^*)🎵𓈒𓏸 (2022年9月6日 17時) (レス) @page38 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
霧隠紫音(プロフ) - めちゃめちゃおもしろいです!更新待ってます😺 (2022年4月23日 22時) (レス) id: 3b05bc2eb8 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季(プロフ) - グレンさん» 返信遅くなってごめんなさい(´;ω;`)応援ありがとうございます!頑張ります!! (2019年10月27日 17時) (レス) id: 9fece09783 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜柚季 | 作成日時:2019年8月8日 11時

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