episode.22 ページ24
Aside
まさか、山姥がタエのおばあちゃんだなんて…。
取り憑かれたって、もしかして怪魔が絡んでる?
それとも、この前見かけたあの黒い影が関係してるの?
ううん。そんなことは今はどうだっていい
涙を流しているタエに、何ができるかなんて私にはとても思いつかないの
私はバツが悪そうに目を伏せる
するとそれとは裏腹に、静まり返った部屋に明るい声が響く
イツキ「タエ、泣くなよ。それに、そういうことならもっと早く言えよな。」
シン「そうだよ!俺たち仲間なんだしさ!」
仲間…か。
私に向けられた言葉じゃないのに、その言葉を聞くと不思議と心が温かくなる。
イツキ「よしッ、シン!Aッ!俺たちみんなで悪い妖怪を倒して、タエのばあちゃんを助けるぞ!」
シン「もちろんだよ!そのつもりだ。」
A「え…、ええ。」
急に話を振られたので、挙動不審に私は答える
タエ「本当に?いいのッ…!?」
おずおずとタエがそう尋ねれば、
イツキ&シン「ああ!」
と、笑顔でうなづく
タエ「ありがとうッ…、みんな。」
そして、タエは涙を拭いながら笑顔でお礼を言った
その時だった
背後に殺気を感じて、みんなを後ろに庇う
A「いッ…!!」
振り向いた拍子に刃物のような物が私の右腕を裂き、赤い血がボタボタと垂れる
後ろで心配そうに叫んでいる彼らなんて今の私にはお構い無し
モロに食らった、油断したわ
私は血が溢れ出す傷口を強く押さえる
痛みを我慢しながらも何とか体制を立て直す
だいたい250cm弱の大柄な老婆の妖怪
包丁を持って、明らかに私達へ敵意が剥き出しだ
もしかして、これが山姥?
どちらにせよ、この状況を何とかしないと後ろにいるみんなが危ない
戦うのは嫌、傷つけたくない
でも戦わないと…
戦わなければ何も守れない、分かってるのに…ッ!
また私の悪い癖が出る
体が動かない
刀をギュッと握りしめる
嫌、もう誰かを目の前で失うなんてッ…!
そう思った時だった、
イツキ「こいつが山姥か!?Aは無茶するな!後ろへ下がってろ。
これが終わったら手当するからじっとしてろよ!」
シン「A、大丈夫?俺たちが戦うよ!」
そう言って二人は私を庇うように立ちふさがる
47人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜柚季(プロフ) - Moonさん» コメントいただきありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです!!来週あたり更新できたらと思います!返信が遅くなり申し訳ありませんでした(><) (2022年10月10日 20時) (レス) id: dfc1dcc419 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季(プロフ) - 霧隠紫音さん» コメントありがとうございます!すごく励みになります…。今、実習中で忙しいのですが、来週いっぱい休みになるので、更新出来るように頑張ります!返信が遅くなり申し訳ありません(><) (2022年10月10日 20時) (レス) @page38 id: dfc1dcc419 (このIDを非表示/違反報告)
Moon(プロフ) - こんにちは(*ˊᵕˋ*)コメント失礼します🙇♀️めっちゃこの物語良き過ぎます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新されるのを楽しみにしています(*^^*)🎵𓈒𓏸 (2022年9月6日 17時) (レス) @page38 id: b2ea47ad96 (このIDを非表示/違反報告)
霧隠紫音(プロフ) - めちゃめちゃおもしろいです!更新待ってます😺 (2022年4月23日 22時) (レス) id: 3b05bc2eb8 (このIDを非表示/違反報告)
桜柚季(プロフ) - グレンさん» 返信遅くなってごめんなさい(´;ω;`)応援ありがとうございます!頑張ります!! (2019年10月27日 17時) (レス) id: 9fece09783 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:桜柚季 | 作成日時:2019年8月8日 11時