失いたくないもの

episode.14 ページ16

Aside





イツキは話を続ける




イツキ「A…。お前もあの時、あれが見えていたんだろ？」






あれって…魂を奪っていった妖怪のことかな？




だけど、それを言ったところで私の正体がバレるわけではないわ







A「ええ。見えていたけど、もしかしてイツキも見えていたの？」




イツキ「ああ。」




そう聞くと彼はなんだか嫌そうにうなづいた





イツキ「最近ここら辺で、若い女の人の魂が奪われている。

普通の人間には妖怪の姿は見えない。

だから事故ってことにされた。


シンの母ちゃんも俺の姉ちゃんもな。


仕組まれていたのさ、全ては妖怪に…。」






イツキもお姉さんを失っていたのね




気の毒だわ




それにしても罪のない人の魂を奪うなんて一体何が目的なのかしら



どちらにせよ、許せないことをしてるには変わりないわ



何としてでも原因を突き止めないと




この二人のためにも、家族や大切な人を失った人のためにも



私と同じ思いは二度とさせるものか




もう、他人と関わりたくないなんて言っている場合じゃないわ





シン「よ、妖怪って…。」



まあ、急にそんな事言われてもぴんと来ないわよね





イツキ「その魂を奪った妖怪を倒せば、きっとみんな元に戻る。」



シン「ねえ！本当に生き返るの！？母さんに会えるの！？」



シンはイツキの肩を掴んで勢いよく揺らす




イツキもシンの肩を掴んで答える






イツキ「ああ。会えるさ。

だから、最後まで投げんなｯ。人生まだまだ捨てたもんじゃないぜ？」




A「私も手伝うわ。」




シン「うん、うん…！ありがとう、二人とも。」





シンは涙を流しながら、お礼を言う




私とイツキは顔を見合わせて、シンに笑顔を向けた









ーーーー





«作者からのご挨拶»





皆様、こんにちは！または、おはようございます、こんばんわ！




作者の桜柚季です:( �・꒳�・ ):





ここまで読んでいただきまして、ありがとうございます＜(_ _)＞







ここで、ちょっとした追加設定をさせて下さい。






〜Aさんの人間時の容姿です！〜




髪の色だけ、黒髪になってます！



目の色はそのままです。


服装も足元だけ変わり、黒タイツに青のスニーカーを履いてます。



現時点では髪は下ろしています。







ふと、思い出して追加させていただきました！




今後もどうぞ、この作品をよろしくお願いします！

episode.15→←episode.13

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す