第十一譚「修行開始」 ページ13
―――――そして、翌日
「おらもっとしっかり走らんかい!!!」
『は・・・はい・・・!』
「ゼェ・・・ゼェ・・・きゅ・・・休憩を・・・」
『良逸・・・!頑張れ、頑張るんだ!』
雄英高校の入試が始まるまでの残り八か月間
おじいさんの指導の下、私たちは様々な修行を行うことになった
内容は、大きく分けて三つ
まず初めは、体力づくり
良逸の家の裏手にある山で走り込みをしたり、短距離の全力疾走を何セットか繰り返す
此れによって、まず基本となる体力と瞬発力の向上と呼吸器官の強化を図る
一見何でもない普通の体力づくりの様に見えるのだが・・・
「ぶへっ!!」
『ぇ・・・!良逸!大丈夫か・・・!』
突然横から丸太が飛んできたり――
『うわぁぁぁ!!?』
「ア゛ァァァァ!!!?(汚い高音)」
結構深い落とし穴があったり―――
「イィィィヤァァァ!!!!Aちゃーーーん!!降ろしてぇぇぇ!!」
『良逸!?!ちょ、待ってろ!直ぐに降ろして―――うわぁ!!?』
「イヤーーー!?Aちゃん大丈夫!!?」
『はぁ・・・はぁ・・・あ、危なかったぁ・・・！』
踏んだら木に吊るされる罠と其の直ぐ下に針山が下に敷き詰められてる落とし穴があったりと、かなり質の悪い仕掛けが至る所に設置されていた
此の中を、私たちは制限時間以内に完走しなければならなかった
『はぁ・・・はぁ・・・』
「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」
しかも此の山、少し標高が高いから空気が薄くて息がしづらい
だから、少し走るだけで息が切れ、其れでも息苦しさを我慢して走り続けると、今度は息が吸えなくなるくらい肺が痛み始める
其れは良逸も同じようで、途中で幾度となく倒れては何処からともなくやってくるおじいさんに叩き起こされていた
「本来なら数年かけてやる修行を八か月の間にするんじゃ。せいぜい覚悟しとくんじゃな」
『(た・・・確かに・・・相当スパルタだ!!)』
私は昨日良逸が気絶した後に言われたおじいさんのセリフを思い出してそう思った
私の入ってる剣道部の顧問の先生も結構スパルタだけど、此のおじいさんも大概だ!!
そんな皮肉を思いながら、私と良逸は日が暮れるまで山でおじいさんにせかされながら走り続けた
・
〜翌朝〜
「痛いよぉ・・・全身超痛いんだけどぉぉぉ」
『私も足が・・・良逸、起きれそう?』
「今声出してるだけでも痛いから絶対無理です」
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←第十譚「不憫な良逸」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 125人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雹花(プロフ) - 返事送るの遅くなってすみません!!コメントありがとうございます! (2019年8月21日 7時) (
レス) id: ba0d1a5681 (このIDを非表示/違反報告)
ルルナナ(プロフ) - 面白いです！これからも更新頑張ってください (2019年8月16日 16時) (レス) id: f75b5a5c4e (このIDを非表示/違反報告)
雹花(プロフ) - コメントありがとうございます!何分受験生なもので夏休み終わったら更新遅くなるかもしれませんが引き続きお願いします (2019年8月9日 9時) (レス) id: ba0d1a5681 (このIDを非表示/違反報告)
レッド - この作品好きです 更新頑張ってください (2019年8月9日 8時) (レス) id: a3561912ae (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雹花 | 作成日時：2019年8月8日 13時
