君の隣で yuzuru H*

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大輔くんと憐れな生贄たちの長い夜はまだまだ終わらない。




｢ いい加減機嫌直せって。な?


　そんな拗ねなくったっていいだろ? ｣




｢ だーかーらー!!


　拗ねてないってば!! あと、ツンツンするの止めてくれない!? ｣




こうなったのも、すべて、昌磨のせいだ。



いや、昌磨を生贄に選んだ僕が悪いのか?



当の本人、昌磨は大輔くんの餌食となった僕を見て



いつかのお返しだと言わんばかりに、にっこりと満面の笑みを浮かべていた。



目が笑っていないのはもちろんの事。



全身から溢れ出る、ざまぁみろというその感情は、



僕の中の何かに火を付けた。



さっき長々と上目づかいで猫なで声を出して話していた昌磨の様に。




｢ ねぇ、大輔くん?


　僕も昌磨と同じで、大輔くんの事を僕一人で独占するの


　何か、ずるいと思うんだ。だからさ。


　3人で、戯れて ( じゃれて ) ようよ? ｣




ねぇ、昌磨?



僕だけがこんな酷い目に遭うなんて、



絶対に絶対に許さないよ?



僕と大輔くんが居るダブルベッドの上に、



全力で嫌がる昌磨を引きずり込んでいく。




｢ ほんとにお前ら仲いいなｗｗ ｣




シングルベッドの上。一人、本を呼んでいた町田くん。




｢ 樹も、混ざるか? ｣




｢ そうみたい。


　町田くんも混ざりたいみたい。


　除け物は可哀想だもんね、ね? 結弦くん! ｣




｢ そうだよ、そうだよ!


　ほら、町田くんもおいでよ!? ｣




もう、どうにでもなってしまえ。



僕と昌間はやけくそで、



1人でも多く被害者を。



1人でも多く大輔くんの生贄を。



そう思って、そう願って。



きっと最悪な目覚めになるであろう明日を待った。

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