君の隣で yuzuru H*

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｢ ゆづくん、


　お兄さんが髪乾かしてあげようか? ｣




お風呂上がり。



案の定、大輔くんにとっ捕まえられて、



髪を乾かされる始末。




｢ 大輔くん!


　もう、僕は良いから!


　昌磨寂しいみたいだから相手してあげて!! ｣



ベッドの上で眠たそうに目を擦る昌磨。



僕は何とか大輔くんから逃れたくて必死だった。



冗談だと分かっていても、



ゆづくん♡と呼ばれ、体を触られるのは、



正直、大輔君でも嫌だった。



お酒が回れば尚更の事。




｢ 昌磨、


　寂しいなら寂しいってもっと早く言えよ、｣




そう言って僕から離れると、昌磨に抱きつく大輔くん。



やっと、あの魔の手から逃れられたかと思うと、



安堵から深い深いため息が出る。




｢ ちょ! 待って!


　待って大輔くん! 離してってば!


　俺全然寂しくないからね!? まじで! ｣



大輔くんの腕の中。



暴れて、逃れようとするその姿は、



まるで、ほんの少し前の僕その物だった。



ごめんね、昌磨。



君を犠牲にしてでも、



僕は大輔くんと言う名の魔の手から逃れたかったんだ。



大輔くんにがっちりとホールドされ、



頭を撫でまわされている昌磨にそっと憐みの目を向けた。

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