53 ページ7
それからは、ひたすら隊員の訓練を見て技術を盗み、1人で剣を振り続けた。もちろん体術も鍛える。
レナには頑張りすぎだと言われたが、このくらい大丈夫！と返し毎日がむしゃらに体を叩き上げる。
｢島が見えた！！！｣
そんな声が聞こえ、Aは甲板へあがる。
かなり遠いが、確かに島が見えた。
ついに、島に着いてしまう。
Aは、イゾウさんの所へ向かっていた。
『イゾウさん。』
船の後ろ側の少し開けた場所に座り、銃の手入れをするイゾウさんを見つける。
声をかけると、
｢なんだ、Aか。どうした？｣
と顔を上げてこちらをみた。
『私と、1戦お願いします。前と同じルールで。』
そう言うと、私の顔を見てイゾウさんはフッと笑った。
｢いいだろう。場所を変えようか。ここは人目につく。｣
そう言われ、広めの部屋に移動する。
どうやら16番隊がよく使う場所のようだ。
｢ここでいいか。じゃ、合図は君に任せるよ。
手加減はしないからね。｣
そう言われ、『ありがとうございます。』と返し、深呼吸をする。
『お願いします！』
そう言って、私からイゾウさんに攻撃を入れた。
戦いは5分程続いた。お互いが肩で息をしている。
結果は互角だった。私の蹴りがイゾウさんの首を捉えているし、イゾウさんの拳が私のみぞおちに定められている。
Aは体制を直し、『ありがとうございました』とお礼を述べる。
イゾウさんは笑いながら
｢驚いたよ、、。これだけの期間でAがこれ程強くなるとは思わなかった。それに、今回君は能力を使っていない。｣
正真正銘、Aの強さだ、とイゾウさんは褒めてくれる。
イゾウさんにも通用するんだ。
ゾクゾクと興奮が続く自分の体を宥める。
私はやっぱり、この船に戦闘員として残りたい。
どうやって認めてもらえばいいんだろう。
イゾウさんと部屋まで戻りながら、そればかり考えていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 339人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おにく(プロフ) - まゆさん» まゆさん、コメントありがとうございます。感想とても嬉しいです。¨̮続きのお話を早くお届け出来るよう頑張ります！ (10月28日 21時) (
レス) id: 8f4a81aee6 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - キュンッとしたり切なくなったり、心が動かされてとてもお話でした。続きがすごく気になります！！ (10月28日 18時) (レス) @page37 id: 9f951b305f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おにく | 作成日時：2023年10月12日 15時
