85 ページ39
Aは医務室にあるシャワーを浴びて着替え、マルコの使っていたデスクに座った。
積まれている書類を手に取る。
何枚か見た事のある書類や教わったものがある事に気づいて、よし、とペンを取る。
そのまま書類作業に没頭した。
ひたすらペンを進め、計算して、またペンを進める。たまにマルコの様子を見てタオルをこまめに取り替える。
書類に取り掛かって2時間ほどたった頃、薬が効き始めたのか熱が39度まで下がっていた。
『良かった、、。まだ高いけど、とりあえず40度よりは下がった、、。』
1人で安堵の息を吐いて、また書類に取り掛かろうとした時、ベッドの方から物音が聞こえた。
後ろを振り向くとマルコが起き上がろうとしている。
『マルコさん！？どうしたんですか！！』
慌てて駆け寄ると、何か話そうとしている。
声が小さく聞き取れず、口元まで耳を近づける。
｢書類が、、まだ、、｣
そう聞こえ、
『書類ですか？？私がやってますから、今は熱下がるまで寝てください！大丈夫ですから！』
起き上がろうとするマルコをベッドに戻し、説得する。
途中まで片付けた書類を見せ、あと半分も無いと伝えるとやっと納得してくれる。
｢すまねえ、、ありがとよい、、｣
と言ってまたすぐに眠りについた。
この人はどこまで仕事に追われてるんだろう、、。
こんな時にまで起きて仕事しようとするなんてどう考えても普通じゃない。
もしかして島に着いてから全然寝てないのかも。
マルコさんのタオルを取り替えながらじっと寝顔を見る。
とにかく、回復してから少しでも楽になるように出来るだけ終わらそう。
残りの書類を片付けるべく、Aは再びペンを走らせた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 339人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
おにく(プロフ) - まゆさん» まゆさん、コメントありがとうございます。感想とても嬉しいです。¨̮続きのお話を早くお届け出来るよう頑張ります！ (10月28日 21時) (
レス) id: 8f4a81aee6 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - キュンッとしたり切なくなったり、心が動かされてとてもお話でした。続きがすごく気になります！！ (10月28日 18時) (レス) @page37 id: 9f951b305f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：おにく | 作成日時：2023年10月12日 15時
