海の青さは空の色 ページ5
￣
「わぁ！Aさんおかえりなさい！」
「任務お疲れ様です！」
「お元気で何よりです！」
「なほちゃん、きよちゃん、すみちゃん」
蝶屋敷の門を潜り、庭園の方へとAが向かえば小さな少女達に迎えられた。なほちゃん、きよちゃん、すみちゃん、３人共蝶屋敷で怪我人の面倒を見る看護師さんだ。パタパタと嬉しそうに駆け寄ってくる少女達の頭を順に撫で、Aは「ただいま」と返事をした。
三人はAが任務に行く時や次郎丸への手紙を書いている時、おにぎりを作ってくれたり一緒に文を考えてくれるとても優しい女の子達だ。
「炭治郎達、まだ訓練してる？」
「炭治郎さんなら今全集中の呼吸の練習を頑張っていますよ！」
「そうなんだ。善逸と伊之助は？」
「え？！」
「ぜ、善逸さんと伊之助さんですか、？！」
「うん」
Aの質問に、嬉しそうに答えていた少女達だが、善逸と伊之助の名前を聞いた瞬間何故か眉を下げて困ったようにヒソヒソと三人で話し出す。その様子をAが不思議そうに見つめると、三人は一度顔を見合わせてから「実は、」と気まずそうに話し出した。
どうやら善逸と伊之助は今、完全に訓練から離れてしまっているようだ。最初こそやる気を出していたのだが、カナヲに勝てない日々に戦意を損失し訓練に来なくなってしまったらしい。
カナヲは、しのぶの継子だった。それを知ったAが懸命に話しかけて、見事に会話が続かずに粉砕された事は彼女の記憶の中ではまだ新しい。カナヲは確かにとても強い。だけど負け続けるから訓練に行くのを辞めるなんて、Aとしては考えられない行動だった。
「教えてくれてありがとう。炭治郎にだけでも会ってくるよ」
「いえ！私達もAさんと話せて嬉しかったです！」
Aの言葉に、少女達は嬉しそうに笑いながら衣服の沢山入った洗濯かごを持ってすたこらと三人仲良く走って行った。
訓練に出ていないという善逸と伊之助に呆れたAは、これは炭治郎にだけあげようときゅっと袋を持って修行に勤しむ炭治郎の元へと足を進めた。
￣
「Aさん食べ物持ってたね！」
「持ってた！」
「炭治郎さん達にあげようと思ったのかな？」
「きっとそうだよ！」
「うんうん！」
「優しいね！」
「優しい！」
￣
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神(プロフ) - 素晴らしい作品ですね。表現の仕方や文章体等がとても私好みでこのような作品、作者様に出逢た事を嬉しく思います。更新楽しみにしてますが、このご時世ですのでお身体に気を付けて下さいませ！ (2020年8月2日 9時) (
レス) id: 7ce36be9af (このIDを非表示/違反報告)
Regulus(プロフ) - とっても面白いです！更新楽しみにしてます(((o(*ﾟ∀ﾟ*)o))) (2020年4月7日 12時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
瑞姫 - 素敵なお話ありがとうございます。炎柱の継子になるんでしょうか？楽しみにしています。 (2019年10月17日 13時) (レス) id: 4cdf8b95a1 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - ドチャクソ面白い………更新頑張ってください！ (2019年9月30日 16時) (レス) id: ffbf18fb0d (このIDを非表示/違反報告)
飴李(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！応援してます！ (2019年9月26日 3時) (レス) id: 3704481379 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しきみ | 作成日時：2019年9月23日 18時
