いつか誰かの道になる ページ2
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「A！A！無事でよかったッ！本当に！」
「Aぢゃぁん！お、俺！Aちゃんが心配でッ！ほ、本当によかったぁぁ！」
Aがひょこひょこと部屋の中に入るや否や、炭治郎と善逸ががばりと少女に勢いよく抱きつく。良かった良かったと涙を流す二人の顔を交互に見ながら、Aもほっと息を吐いた。
「炭治郎、無事に戻ってこられてよかった。善逸も、山に入って来てたんだ」
「色々あったけど、何とかなったよ。ありがとうA」
「お、俺！Aちゃんに謝りたくて、！怖かったけど！鬼めっちゃ怖かったけど皆が心配でっ！」
炭治郎が嬉しそうに涙を拭う横で、善逸が滝のように涙を流す。鼻水と涙でぐちゃぐちゃになった善逸を何とか制しながら、Aは少年の様子を伺う。鬼の毒か何かに掛かったのか、体が縮んだように見える。それでも必死に鬼と戦ったのだろう、Aは山に入る前の自分の発言を思い出し申し訳ない気持ちになった。
「善逸、あの時は怒ってごめんね」
「え？！何でAちゃんが謝るの？！俺が悪いんだ！Aちゃんはちゃんと正しいよ！」
眉を下げて謝るAに、善逸は短くなった腕を懸命に振って弁解した。彼女の言葉は全て間違ってなどいなかったし、それは自身が行動する為の大切な言葉になった。だから善逸自身は少女に感謝すらしているのだ。
結果鬼の毒に体を縮められたり、めちゃくちゃ不味い薬を飲まされてしまっているが、それでも彼女にまた会えたのならそれは自分にとっては幸せなのだ。
Aの手を握り、だらしない笑顔を見せる善逸に少女も少しだけ笑い返す。お詫びにとAがちり紙で鼻水を拭ってやれば善逸は更に溶けてしまいそうな笑みで鼻をかんだ。その顔に、横で三人の様子を見ていた今まで完全に空気とかしていた隠の後藤はドン引きした。
「そういえば、伊之助はどこにいるの」
弾かれたように、Aは未だ伊之助が出てきていない事に気がつく。普段なら誰よりも激しく自身の存在を主張している伊之助が見当たらない。彼はどこにいるのだろうか。先程まで善逸と自分のやり取りを微笑ましく見つめていた炭治郎の方へAが顔を向け問いかければ、炭治郎は何とも困ったように眉を下げて苦笑いをした。
「え、と伊之助なら善逸の隣にいるんだが、その、」
「…」
言われた方へと目を向けて、以前の面影など皆無となった伊之助の姿にAは驚愕した
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神(プロフ) - 素晴らしい作品ですね。表現の仕方や文章体等がとても私好みでこのような作品、作者様に出逢た事を嬉しく思います。更新楽しみにしてますが、このご時世ですのでお身体に気を付けて下さいませ！ (2020年8月2日 9時) (
レス) id: 7ce36be9af (このIDを非表示/違反報告)
Regulus(プロフ) - とっても面白いです！更新楽しみにしてます(((o(*ﾟ∀ﾟ*)o))) (2020年4月7日 12時) (レス) id: 9c91fd3a1d (このIDを非表示/違反報告)
瑞姫 - 素敵なお話ありがとうございます。炎柱の継子になるんでしょうか？楽しみにしています。 (2019年10月17日 13時) (レス) id: 4cdf8b95a1 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ - ドチャクソ面白い………更新頑張ってください！ (2019年9月30日 16時) (レス) id: ffbf18fb0d (このIDを非表示/違反報告)
飴李(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！応援してます！ (2019年9月26日 3時) (レス) id: 3704481379 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しきみ | 作成日時：2019年9月23日 18時
