番外.囚人たちの戯れ ページ44
(閑話休題&筆鈍り防止)
(直接本編には関係しないです)
(テストの結果が良かったり悪かったりその他色々あって情緒不安定です助けて)
「……………」
「……………」
「えっと…………」
互いに互いを睨み付ける、囚人番号004＿たらこと、囚人番号007＿ぐちつぼ。
そんな二人の間に、怖ず怖ずといった様子で割り込んだのは囚人番号010番＿ぴくとであった。
「……………ど、どうした…？」
「…………ぴくとは緑色なんだな？」
「は？」
ぐちつぼからの言葉に小首を傾げるぴくと。いまいち質問の意味が読み取れていないようだ。
「……み、緑色って」
「囚人服。お前も緑。つまり俺の味方だろ」
「えっいや俺べつに」
「はぁ？！どんな暴論だよ頭湧いたのか」
「うるせーよ赤色‼俺ら緑コンビに突っかかってくるか？」
「はー？？上等ですけど」
最初、ぴくとは何も知らなかった。ただ二人がいがみ睨み圧しあっていた、いるように見えた。別に自分の犯した罪が認識できないほどの特別な精神疾患を患っているわけではない。
ここに収容された自分は紛れもなく人を死に追いやった人間である。それが事実であるからこそ、ここの監獄に閉じ込められたのは全員『ヒトゴロシ』というのには、妙だが受け入れ、納得していた。
そう、『ヒトゴロシ』。それこそヒトゴロシの自分が言うのもなんだが、犯罪を犯す青年青女は認知能力が低いから＿…というのを、どこかの本で見たような気がする。
ぴくとは、眼の前にいるヒトゴロシが、一触即発状態に見えたのだ。
つまり。
止めに入らないと、次の瞬間には血が大量に流れる地獄が始まるんじゃないかと。そう思っていた。
「お前なんなんだよ面倒くさい奴だよな…俺んこと気に入らないなら無視しろって何度」
「かくいうお前も俺にちゃんと付き合ってるじゃねぇか、人のこと言えるワケ？」
「そういうところだよ面倒くさい邪魔すんなほらぴくとも困ってる」
「え。 えーと……」
たらこが16歳。
ぐちつぼは17歳。
そこに挟まれるぴくと、15歳。中3。
いわゆる陰キャで、もはや無キャともてはやされた彼。二人の”ただの相容れなかった不仲関係”に挟まれながら、どちらの味方についているのか、なんてことに返答出来なかったことも＿仕方がないのだろう。
(……………………人とのコミュニケーションって難しいなぁ…)
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作者名：白熊 | 作者ホームページ：
作成日時：2023年12月24日 10時
