【実況者】お前の罪を歌え【MILGRAM】 (ページ4)

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1.錆びた監獄ページ4

木のタイルを踏みつけて七人が移動する。
狭く暗い通路を通った先は、言われた通り見事なまでに監獄だった。色とりどりな人たちもいる。

「あれが囚人ってひとたちかな」

ソーラさんが言う。

「そうなんじゃない？檻の中にいるってことは」

俺が答えると、ソーラさんはさほど興味もなさそうに振り返らなかった。

錆びついた監獄。冷えた空気。不気味な空間、そのどれもが違和感だとは思えなかった。俺等に課せられたものは一つ、彼らを看守として裁くこと＿

ひそひそ話している新たな登場人物を、怪訝そうに見つめる囚人たちの視線に気付く。さすがにそろそろ出てこないとだよな。第一印象はやっぱ看守らしく威厳を＿＿＿

「やっほーーー！！！！俺等がここの看守な！！！よろしく！！！！」

という俺のひそかな野望は、watoさんによって崩れ去るわけだけども。

「あーえっと……」

まぁ演じ続けてもいつかはボロが出るだろうしな、とも思い直す。結局のところ、いつもの雰囲気で行くことにした。

「多分ここのみんなが囚人……で、俺等が看守なんだよね。いきなり現れて、信じられないかもだけど……」

といっても説明が難しくてしどろもどろになる俺を見て、他の六人が笑う。

「ふっ、あはは！」「ちょっとともさん〜、動揺しすぎ」「ともさんってそんなコミュ障だったぁ？」「………(嘲笑)」

全員一斉にからかってくるのを震えながらなんとか無視する。見れば囚人たちも笑っている。そんなあ……俺って看守向いてないのかな。

「っと、とにかく！ …どうしたらいいんだろ？」

なんの計画性もなく突撃してしまったから何も考えてない。振り返るとちゃみんが転げ笑っている。ムカついてお腹の当たりをかるく踏んだら黙った。

「まぁまずは、ここにいるみなさんの基本のことを知るのが良いんじゃないですか？」

というアイクさんの提案に基づき、まずは接触することから始めてみた。