19.仕事(参加するにあたって読者必読) ページ24
「そして第二に！囚人たちの罪について。」
「あの囚人たちは全員、漏れなく『ヒトゴロシ』。見た目や言動に騙されちゃ駄目だよ〜、ヒトゴロシはヒトゴロシだからね。
だけど、彼らがどうやって、何があって、何を思って、彼らが人の命を奪ったのかは分からない。
その真相と、理由を解明するのも看守である君達の仕事。ってわけ！」
「第一審………あ、1シーズン目のことね。1シーズンごとの呼び方を僕第二審、第三審、って呼んでるから、次からはこっちで呼ぶね。
第一審、第二審、第三審それぞれで、4つの工程がある。まず皆には囚人達に対して『紙の尋問』と『面談の尋問』があるんだよね。
紙の尋問は、専用の紙に質問を書いて、囚人達がそれに対してその紙にまた返答を書いて返す、ってヤツ。紙と対面とじゃ反応も違うだろうしさ。
対面の尋問は、多分みんなが思い描いてるようなやつ。取り調べ？って言ったほうが正しいのかな。
別にカツ丼とか出ないけど、みんなは牢の鍵を持った囚人の尋問をお願いね。
尋問は別にどっちからやってくれても構わないけど、紙の尋問からのほうが入りやすいんじゃないかな〜って思うよ。
取り敢えずみんなまずは囚人全員との自己紹介を終えてね…」
「次に、『面会』ね。
これは尋問を終えた後に、ミルグラムの機械を使って『囚人たちの心象』を歌として抽出できる機械でそれを見て貰うの。歌詞と絵に、罪へのヒントは隠されてるから。
ただこれ、全員を一気に抽出することが出来ないのが、玉に瑕なんだよね〜。ま、それで囚人番号順に対面尋問の後、抽出すれば良いんじゃない？って映像で言ったの。まぁその辺はスケジュール決めて好きにしなよ。」
「次、『観察』。
その絵と歌詞とをじっくり観察して、罪を解き明かして。わかんないこともあると思うから、他の看守と見合って考察するのも手だと思うよ。」
「最後に、『審判』。
3つの工程を終えた上で、君たちは君たちなりに推理した囚人の罪を、赦す赦さないを決めてもらうよ。一回そんなことやって、もしわかんなかったら？って疑問もあると思うよ。たしかに、一度に全部は分からない。そのための3シーズンだからね。
わかんない時は、看守である君達の感性に任せるよ。法律、宗教、道徳、全て自分たちの気分で決めて良い。
決める時間はじっくりあるから、ゆっくり考えて決めな。
…なんなら、好き嫌いで決めちゃってもいいからね」
20.会議終わり。→←18.仕事(参加するにあたって読者必読)
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作者名：白熊 | 作者ホームページ：
作成日時：2023年12月24日 10時
