【実況者】お前の罪を歌え【MILGRAM】 (ページ18)

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14.食堂ページ18

「あの部屋が食堂？」

廊下から目に入り込んできたのは、扉も無くダイレクトそのまま繋がっている広々とした空間。大きな机が見える。

「行ってみよっか」

俺等は小走りで駆けていく。

「わぁ……」
「ここって、想像してたよりとんでもない施設なのかな」

予想していたよりもとんでもなく広い部屋だとわかった。さすが10人分の食堂……と圧倒される。
大きな机。何脚にも並べられた椅子。先程掃除されたかのようにかなりきれいなのが見て取れた。
まだ机にも水分が残ってる…

え、水分残ってる？

水滴がある→ってことはマジでつい最近掃除されたってこと→無論掃除なんてしてない俺等→囚人たちさっきまで閉じ込められてた→俺等の他にも誰かいる？

「…ね、ねぇ、これはあくまで俺の仮説なんだけど」
「いや分かります。ともさんの言いたいことなんて手に取るように分かりますよぉ…」
「ていうか調理室って書かれた扉の先からすんごい音がするのは？」
「ねぇホラーだって」
「そういえばぺいんとが他にもいるって言ってたなあって」
「しんどいって俺」
「？」

看守が一斉にそれぞれ言い出し始める。調理室と書かれた扉を開けるのが怖い。あそこに誰かが、何かが、しにがみやぺいんとの言ってた『賢い子』がいるんだろうことはなんとなくわかる。

と、調理室から今度は何かくぐもった音が聞こえてきた。壁越しだから分からないが、何かそう、びっくりして叫んでいるような…

長い長い沈黙。

「帰らない？」
「帰ろうよ…」
「(職務放棄？)」

watoさんとちゃみんとクミさんの会話(クミさん喋ってない)を聞きながら、

そんな中一人俺は調理室に向けて足を進める。

「えっ嘘行くのがっちゃん？！！？やめな？！悪いことは言わないよ！！」
「いやもうこれはさどうせどこかで対峙するんだから………行かないとでしょ…」

俺だって正直行きたくないけど、リーダーとしてここは男気を見せるべきだとも思う。

「何かあったらその時は………よろしくね」

意を決してドアノブに手をかけると、扉を引き
「ねぇ君たちもうこっち来たの？！？早いって！！」

たかったが、勢い強く向こう側から押されたドアに全てを台無しにされた。