第二十話 抑えきれない気持ち (さゆり目線) ページ20
うそ・・・ 仲直りしたんだ。いつの間に・・・
なんで?仲直りなんてしなくてよかったのに。
ゆいかちゃんは、私とだけ話してくれればいいのよ。
幸花ちゃんなんて、幸花ちゃんなんて・・・!何にもいいところがないじゃない!
あの暴れるところだって、どうせただの演技よ。
ああ。ほんとに最低。何でこの気持ちを抑えきれないの?私は、こんなに最低な人だったの?
違うでしょ?私は優しい人。誰とでも仲良くできて、おしとやかで、おとなしい人。
完璧になりたいんじゃなかったの?嫉妬なんてしてたら、完璧とは言えない。
もっと広い心を持って。落ち着いて。抑えて。
そう。私は完ぺきになるんだ。
あれは、二年生の時だった。私が一番嫌いな時。ゆいかちゃんとも幸花ちゃんともクラスが違った。
実はね、私、二年生の時までは幸花ちゃんみたいに、元気で明るい性格だったの。
授業中も休み時間中も騒がしくて、先生に注意されることもそこそこだった。
でも、ある日突然クラスの男子に言われた。
「さゆりってさ〜、騒がしすぎなんだよ。俺は絶対、やさしくて誰とでも仲良くできておしとやかでおとなしい人が好きだぜ。お前とは正反対だな。」
その時はすごく傷ついた。悔しかった。ひどい。
でも、それは本当のことだから、何も言い返せなかったの。
だったら、やさしくて誰とでも仲良くできておしとやかでおとなしい人になってやる。
完璧な人になって、仕返ししてやるんだ。あの時言ったことを、後悔させてやる。
その日から私は変わった。いつも心掛けていることは、やさしくて誰とでも仲良くできておしとやかでおとなしい人になるということ。
あの日、あの男子に言われたことを全部自分に取り入れる。
完璧になるんだ。
そして、小学五年生になってから、ゆいかちゃんと幸花ちゃんと同じクラスになった。
はじめから、ゆいかちゃんとは気が合いそうだなと思っていたから、思い切って話しかけてみたの。
そしたら、とても穏やかな子で仲良くなりたいと思った。
そして、何回か話しかけているうちに、どんどん仲が深まっていった。
うれしい!こんなに最高な子と、仲良くなれるなんて。
「ねえねえ!クラスのみんなで、鬼ごっこしない?」
そう提案したのは、幸花ちゃんだった。
するとクラスのみんなは
「いいね〜!」
と賛成して、二時間目の休み時間に、クラス全員で鬼ごっこをやることになっった。
第二十一話 まるで小さい頃の私(さゆり目線)→←第十九話 嫉妬 (さゆり目線)
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🍁 - 面白ーい!もっと更新してほしいな〜! (2023年3月4日 16時) (レス) @page30 id: 3289779505 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうりたくさんのかっぱ巻き - こんにちは。私も小説を書いてみました。ぜひのんのんさんに読んでみて欲しいです!のんのんさん、文章的に中学生くらいでしょうか?私は小5なので、のんのんさんは私よりもお姉さんかな?と思っています!更新されていて嬉しいです!楽しみにしていますね (2022年2月2日 16時) (レス) id: b087d08761 (このIDを非表示/違反報告)
のんのん - ありがとうございます!!すごく嬉しいです!題名の意味が分かるお話を、後々作ります!また読んでください! (2022年1月15日 19時) (レス) id: 90df0cd0b1 (このIDを非表示/違反報告)
きゅうりたくさんのかっぱ巻き - 初めまして。元気な主人公がといっても可愛いですね!「今日もこれからも、帰りたい場所がある」という題名の意味が気になります。更新楽しみに待っています!ですが無理はしないでくださいね。 (2022年1月15日 19時) (レス) @page1 id: b087d08761 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:のんのん | 作者ホームページ:http://todorokit
作成日時:2022年1月15日 18時