“WELCOME TO PRISON”４

七日目 ページ9

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ーーお前にはそれができる。





お前は頭もいいし、きっといい女になる。


ーーだから。





ーーだから、生きてくれ。



そして、救いようのない

『悪い子』の俺たちに。





『最後に１人のガキだけは助けた』っていう、

心の救いをくれ。







「......なんでよ、


どうしてよぅ......

あんなとこ、帰りたくないよ......」






上がったシャッターをくぐり、突き当たりで

立ち止まる執行人。





涼「大人はな、自分が守りたいものを

守るためにどんな卑怯な手だって使うんだよ」






「ーー」





涼「ーー残念だったな。じゃあな」






「涼介、す」





ーーシャッターが凄まじい音を

立てて閉じられた。








その音の余韻も消え去って、


広間に静寂が満ちた。







光「...やれやれ。


どんなけかっこつけんだよ


どれだけ危ない橋渡るんだよ


どれだけ偽善者なんだよ」







涼「俺ー、ロリコンだからAちゃんには

死んでほしくなかったんだよーん」






光「......」





涼「いや、呆れろよ」





光「本当に...くだらない。


でも全面的に支持するよ、涼介。



俺も巻き込まれた部外者くらいは

助けたいと思ってたし」





涼「ま、その考えはどうでもいいけどな」





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光「ーーさて。


どうやら俺らは処刑されないみたいだね」





涼「......」





殺人鬼が釈放されれば、他は全員処刑される。


つまり、Aは殺人鬼じゃない。





残るプレイヤーは、



看守である光くんと






無実の罪である俺と。






ーー高木。





高「............」






無表情でたたずむ、高木。






光「ーーまぁ、いいよ」





涼「おー」





高「...んだよ、それ」







涼「お前ら、手伝ってくれや。


大ちゃんがいつまでもあのままじゃ

かわいそうだ」





光「いいよ、涼介だけに辛い想いを

押し付ける気はないし、」






高「...もう、わかってんだろ！！


指差して石投げて、責めりゃいーだろ！」






涼「...勘違いすんなよ。


誰もお前を責めねーよ」





光「まぁ、今日の分の執行権は使われたから


今日の晩に俺が死んでそれで終了、かな。




...涼介、仇はとってくれる？」






涼「執行人の１０人や２０人は

道連れにしてやんよ」





光「なら、OKだ」





涼「だから、高木が生きたければ

生きればいい」





光くんは知らないが、それが俺の本心だった。

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