“WELCOME TO PRISON”４

七日目 ページ8

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「......そう、

やっぱ嘘つく子はダメだよね」






２人の執行人は、Aの左右の腕を

両側から掴む。





「ーーじゃあ、ばいばい、涼介」






ーー死に追いやられてなお、


笑顔で別れを告げる彼女。






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間違ってる。





完璧に、間違ってる。







ーーお前は生きるべきなんだよ！







「えっ......ちょっ、どこ行くの！」







執行人はゆっくりと、Aを

引きずるように向かうーー






処刑室ではなく、元来たシャッターの方へーー







光「......釈放、したのか！」





そうだ。






プリズナーゲームの基本ルール。




看守は囚人を１日１人、処刑するか


ーー釈放するか、選べる。






しかし、釈放には、リスクがある。


殺人鬼を釈放してしまえば、

他の全てのプレイヤーは敗北する！






「...うそっ！うそっ！

ちょっと、なんでこんなこと、



りょうすけ！りょうすけぇ！」







涼「んな、顔するなって」






「私だけ助かるなんて、できないよ！！」





執行人は急がない。


ゆっくりとAを引きずっていく。






涼「分かんねー奴だな...


助かるんだから喜べよ」






「なんで！？もしみんなが死んじゃったら

目覚め悪すぎるよ！！


...最後まで一緒にいたいよ......！！」






涼「うるせーな。

そもそも部外者なんだから、

とっとと退場しやがれ。



そんで、こんな悪夢をとっとと忘れろ」






「ーーそんなーー」





執行人は急がない。

しかし、想いをぶぢまけ終えるのには


シャッターまでの道が短すぎる。






「ーー涼介のバカバカ！！

そんな奴だとは思わなかった！



こんなのいらない！！

こんな方法で助けて欲しくなんかない！






結局大人は汚いんだ！

結局最後は裏切るんだ！


ひどいよ！こんなの最低！」






涼「ーー」





Aは完全に間違っている。



彼女が退場を拒むのは、自分だけが生きる

後ろめたさじゃない。





ーー仲間外れが、嫌なんだ。





Aが欲しかったものくらい俺にもわかる。




病める時も健やかなる時も、共に過ごし

共に信じ、共に死ぬことさえできる存在。





きっと彼女の両親が否定してたのだろう。

肉親ゆ、仲間の堅く温かい絆。






だが、そんなものはここにない。


ここにあるのは、死と呪いでもって繋がった、

冷たく腐臭のする絆。





そんなもの忘れて、外の明るい世界で

絆を作るべきなんだ。

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