“WELCOME TO PRISON”３(更新再開)

五日目 ページ7

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光「ーーあれ、」



知「光、焦りすぎ。

まず話を聞かないと。

...特に大貴の」




有「......」



さっきから、一言も発してない。


話す気がないのか、

話すきっかけが無いのか。




涼「昨日のことは気にしてないぞ。

...圭人を助けたかったんだろ」



数人が驚いた顔になる。

昨日、伊野ちゃんと出した結論。




大ちゃんが顔をあげた。



虚ろの目の中に微かに

光が宿った気がした。





有「何で知って...」




涼「伊野ちゃんの情報って感じだ。

...中々の演技だったぞ」




ーー途端、大ちゃんが膝をついた。


手もついた。



高「ちょ、いきなり何だよ！」



有「み、みんなっ


昨日は、そのっ...

心にもないことをっ...


言っ、て」



ひどく声は震えて

口元を押さえる大ちゃん。




有「薮ちゃ、んにもっ

酷い...っほんとに酷いことっ

をいっちゃ、って」



涼「おい、もういいーー」



止めようとした俺の手を

止める手があった。



裕翔だ。



裕「...詳しい話は後で聞くけど

これは、けじめでもあるよ」




光「確かに、...大ちゃんが

騒動の引き金を引いてしまった。



だから、けじめをつけないと」





有「そ、うだよっ

山田はっ...少し黙っててっ」




そうか。

俺は役立たずかーー。




有「本当にっ...

すみませんでしたーー」




俺は、空っぽな気持ちで

大ちゃんを見つめるしかなかった。





...その後、大ちゃんの話を聞いた。


彼が、独自に薮ちゃん殺しの犯人を

圭人だと考えたこと。




そして、圭人を守るため

自分が殺人者だと名乗り出たこと。




そして、圭人が殺人鬼だとも

考えてしまった。



だから、圭人が処刑されると

思って一芝居打ったらしい。




光「まぁ、親友だったら

かばいたくなるのも仕方ないのかな」




有「...違うよ。

圭人は俺の弟なんだ」




俺と大ちゃん以外の

皆が驚いた顔になる。




有「隠すつもりは無かったし

そもそも、血は繋がってないけど、ね」





光「...そうだったんだ、」



裕「...驚いたよ、」



高「大ちゃん、その...

処刑するとか言ってごめん」




有「気にしないで、むしろ

昨日のことで殺されてても



仕方ないと思ってるから、」




高「...ごめん、」



有「だから謝らないで...ね、」




...しはらく沈黙が流れる。

それを破ったのはAだった。




「結局、圭人は薮ちゃんを

殺したけど殺人鬼ではないってこと？」

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