五日目 ページ28
知「ーー俺は悪い子だった！
でも、もっと悪い子の仕業に父さんと母さんを
巻き込まなくてもいいだろ！！
お前のせいで、みんな涼介のせいで！！！」
怒りと悲しみを振り絞って俺を叩く、知念。
不思議だった。
罰を与えている立場なのに、復讐を果たしてる
途中なのに、何故そんな辛そうなのか。
ーーなぜ、泣いてるのか。
涼「ーー勲章だったよ、
父親に捨てられた賞状のかわり。
母さんに貰えなかった『頑張ったね』の
一言のかわりに。
天から降ってきた勲章だったよーー」
知「なんだよ、それ」
涼「俺、つまらんガキでよ。
どんくさくて、頭悪くて。
ある日つまらない事故起こしてそれを助けた
母さんが仕事を続けられねぇ体になった」
知「聞いてない、そんなの」
涼「母さんは、俺を愛してたと思う。
で、自分ができなくなった仕事を子供が
継いでくれることを願った。
父さんは母さんのご機嫌を伺って
捨てられたくなかっただけだけどよ」
知「聞いてないって言ってるだろ？」
涼「ーー俺は頑張った。
けど期待に応えられなかった。
世の中の全部から見捨てられた
みたいに感じてな。
死のうと思ったんだけどよ」
知念は黙った。
涼「ーーこの女の子が見ててくれたから
生きようかと思えたんだよ」
手の力が抜けて、手をあげることが
できなかった。
涼「......俺、知念に救われたんだな」
縁は奇妙だ。
奇妙な、タイミングで他人同士を結びつけ
巡り合わせる。
ーー幸福に満ちた出会いばかりではない。
そして、きっと知念は気づいてる。
これは、勘違いですれ違いだと。
俺は本当に通りすがって、見つかりにくい
位置に落ちていた人形を拾っただけで。
自分の呪いの正体は、
悔いる別れをした両親への罪悪感で。
『悪』だった自分がどこかに消えて。
そして、犯人を憎むことで呪いは薄まった。
でも、それっきり知念侑李の中から
『僕』がいなくなった。
そんな悲しい縁の話。
ーー悲しくても。
涼「ありがとな、」
俺はこの縁に感謝していた。
いつも死病に付き合ってくれた女の子に
礼を言えるチャンスを与えてくれた。
たとえ、誤解が解けないとしても。
知「...それは、本当に...」
涼「ーーいいよ、何言ったって
受け入れられねーだろ」
それだけ深い知念の呪い。
俺が軽々しく解けるようなものではない。
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亜美(プロフ) - 雛菊さん» 本当ですか！笑偶然でも見つけていただいてとても嬉しいです！！！( ´ ▽ ` )ﾉ近日また更新しますのでそれまで待っていただけると嬉しいです♪ (2016年10月26日 22時) (
レス) id: ac68b5c335 (このIDを非表示/違反報告)
雛菊(プロフ) - 偶然見つけて一気読みさせていただきました！すっごく面白くて先が気になります♪これからも更新楽しみにしております(^^) (2016年10月19日 10時) (レス) id: 1cf476ed7e (このIDを非表示/違反報告)
亜美(プロフ) - さなえミントさん» おお、ここにも仲間がいらっしゃった♪(´ε｀ )読んでくださってありがとうございます！はい、頑張りますよぉぉぉー！笑 (2016年9月24日 19時) (レス) id: ac68b5c335 (このIDを非表示/違反報告)
さなえミント(プロフ) - ミステリー系の話が大好きなので更新楽しみにしてます！頑張ってくださいね！！ (2016年9月23日 8時) (レス) id: 2cff19ecd3 (このIDを非表示/違反報告)
希 - かのんさん» 私もミステリー大好きなんですよ！！笑JUMPとホラーがコラボしてる作品少なかったので、作ろうかなと思って作らせていただきました(´∀`*)これからもよろしくお願いします！そして、返信遅れてすみません泣 (2016年9月19日 19時) (レス) id: 9f07c9d47e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：希 | 作成日時：2016年4月29日 13時
