“WELCOME TO PRISON”３(更新再開)

五日目 ページ13

知念side




光「大ちゃんの相手は？」





大「黙ってたか、隣はいなかった」





光「知念は？」



知「...分からない」





光「埒が明かないな。

言っとくけど俺は涼介を処刑すべきだと思う」





知念侑李は、知っている。

涼介が殺人鬼ではないと。




だけど...



大「ちょっと待てよ、何で！？」



光「今のところ、伊野ちゃんの親友という

立場から一番疑われにくいとこにいる。



それに、囚人の処刑は望んでいない考え。

皆で殺人鬼を探さなきゃいけないのに。




彼が殺人鬼じゃなくても、

これから悪影響がでる。



だから、排除すべきだよ」



大「そんなのおかしい！

光くん、おかしいよ！」



光「昨日大暴れしたくせに、そんなこと言えないだろ」




大「じゃあ、聞くけど山田が殺人鬼じゃなかったら

処刑する意味ないよね！？

じゃあ、処刑はなしだよ！」




光「理由を説明してよ！」



大「もし山田が殺人鬼だったら、迷わず

山田は自分で死ぬよ！」



..あ。

そうだ、きっとそうだ。



仲間と争うのが嫌いだから、

全員で死ぬ方がいいって。


大ちゃんの罰の時も一緒に感電してた。




光「憶測で言われても納得できない。

じゃあ、大ちゃんは誰が殺人鬼だと思うの？」





大「裕翔か、高木。

Aちゃんは、誰も殺せないと思う。


それに、山田のことが好きだし。

山田のあの生き方に惹かれたんだよ」




光「語るに落ちるね。


大ちゃんだって圭人をかばうために

他人を傷つけようとしただろ。



......涼介のこと好きなくせに」





それを聞いた瞬間ーー


知念侑李は、光くんの頬を張っていた。




頬を押さえて睨む光くん。

放心した顔の大ちゃん。



知「大ちゃんに謝って」


光「俺の言ったことが、知念にも降りかかったから？」





知「違う！！


確かに知念侑李は涼介の事が好き！


大ちゃんが涼介と仲良くしてたら嫉妬する。


でも、光くんのやり方じゃひどく人を傷付けるよ！？



人の弱いとこにズカズカ踏み入って...

心を無視して理解することなんて出来ない！！」




光「ごめん、言い過ぎたよ。

今は処刑対象を選ぶのはやめよう。



でも放っていたら俺らは全滅する。

いずれは、誰かを処刑することになる。

そこは、いいね？」





知「うん、」



大「分かった...」





その後の、光くんの話は上の空で聞いていた。


知念侑李は、どうすればーー


どうすればーーー？

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