56話 さむ〜いダジャレ ページ9
血も止まったところで、オワライチョウは、カッターを飛ばし終わると、次のネタを練習しはじめた。
…が、ネタの練習に夢中で、まったく進展がない。
「あらら…しばらく動けないね。どうする?」
そう尋ねるフリスク。
私はコマンドの選択肢を見た。
*ぶんせき
*わらう
*ヤジる
*ネタを披露する←
…やれやれ、仕方ないなぁ。
「よし、私のネタを披露するね!」
「…え!?」
唖然とするフリスクとキャラを尻目に、私は
ネタを披露した。
「"氷"を見るのは、"こーり"ごり!」
氷ネタのサムいダジャレを言うと…
「さ、寒っ!」
「しかも、さっきより寒いぞ…」
「…それ、おもろいと思うてますのん?」
がーん!!
こうして、さむ〜いダジャレを披露した私は、心にダメージを負ったのであった…。
フリスクとキャラはともかく、ダジャレを言うモンスターに、冷ややかな反応をされるなんて…!
私が固まってる間に、オワライチョウは、また三日月カッターを飛ばす。
もちろん避けるのが遅れて、再び身体のダメージを負った。
めちゃくちゃ痛い。
さすがに、もう一度ダジャレを言う度胸はないので、今度はオワライチョウのダジャレを聞く側に回る事にした。
オワライチョウは、「おもろいやろ!?」と得意気だった。
なるほど、聞いて笑ってあげるのが正解だったのか。
オワライチョウが満足したようなので、「見逃す」を選択し、戦闘を終えた。
それにしても、この世界は、結構ダジャレ好きなモンスターが多いんだな。
モンスターは、私達人間が思うより、とても
オワライチョウとのダジャレ大…戦闘を終え、再び進むと、「動くな!ゼッタイ!」と書かれている看板を見つけた。
どういうことだろうと思いながら、そのまま近くの小屋の前を通ると…
「…なんか動いたか?気のせいかな?」
赤い骨のようなものを口に咥えた犬が、小屋からにゅっと顔を出し、思わず足を止めた。
その犬は、目だけをキョロキョロさせている。
犬が喋ってることに関しては…もうツッコむまい。
でも、私達の事が見えていない感じなのが、少し気になった。
「オレ、動くものしか見えないのよ。」
犬の発言を聞いた私は、なるほどと納得した。
それは、なかなかに不自由だな…。
「動いたもんには容赦しねぇ。そう…例えば"ニンゲン"とかな。」
そう言った後、犬の眼光が光った。
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作者名:のん猫?? | 作成日時:2021年1月15日 16時